ボーケイデザイン SM10 ウェッジ オールニューニッケル

クラブ概要

タイトリスト「ボーケイ・デザイン SM10（Spin Milled 10）」ウェッジは、プロ使用率No.1のボーケイウェッジの最新作です。2024年3月に発売され、価格は前作と同じ税込27,500円に設定されています。ヘッド素材は軟鉄鍛造で、前作SM9まであったツアークロームとジェットブラックの2色に加え、今回から新色のニッケル仕上げが加わりました。設計思想としてはロフトごとの最適スピン量を実現する「プログレッシブCG」に基づく重心設計があり、46°～52°のロフトでは重心を低く前めに、54°～62°では重心を高く前めに配置しています。また、各ロフトに応じてフェース形状も微調整されており、PW～GWではリーディングエッジがストレート寄り、SW～LWでは丸みを帯びる設計です。前作SM9との違いとしては、溝加工の精度向上によりスピン性能が増大し（打ち出し角は約0.5°低くスピン約300回転増）、溝耐久性も特殊熱処理で約2倍に高められています。

性能・特性

• 飛距離性能: SM10は距離の正確なコントロールを重視した設計で、同一ロフトでも打ち出し角が前作よりやや低め（約0.5°）になり、キャリーを安定させています。番手別重心設計により、PW～GWでは距離制御、SW～LWでは重量配分でキャリーの安定性を高められています。


• 弾道の高さ・スピン量: 全ロフトで高いスピンが得られるTX9グルーブとマイクロテクスチャーを採用し、特にグリーン周りでボールをしっかり止めることができます。46～52°は狭く深い溝、58～62°は幅広で浅い溝とし、ヘッド内の熱処理で摩耗耐久性も向上しています。打ち出しは低めですがバックスピン量が大幅に増し、カップ側での止まりやすさが向上しています。


• 操作性（つかまり・抜けの良さ）: 6種類のソールグラインド（F、S、M、D、T、Kグラインド）とそれぞれのバウンス角により、ショットバリエーション全般に対応します。高バウンスのKグラインドはバンカーや柔らかいライでの抜けが良く、低いFグラインドはフルショットで安定するなど特性が異なります。フェースを開いても構えやすく、どの番手でも顔の癖が少ないのが特徴です。


• ミスヒット時の挙動: フルショットでもショートアプローチでも、軽いミスヒットでもスピン性能が落ちにくく、キャリーのばらつきが少ない設計です。タイトリストのテストでは、薄いライや湿った刈り芝からのアプローチでも約5000回転以上のスピンを維持しやすく、バックスピンがしっかり掛かるためミスに強い挙動を示します。ヘッドが刺さりにくいソール形状で、抜けも良好です。

ユーザーの声・レビュー

ポジティブ

1. グリーン周りでしっかり止まる高いスピン性能がある


2. 打感が柔らかく構えやすいので安心して打てる


3. さまざまなロフト・グラインドから自分に合うものが選べる

ネガティブ

1. ソールやバウンスのバリエーションが多く、適切なスペック選びに迷う


2. 『Tグラインド』など開いたときのソールは扱いに慣れないとミスにつながりやすい


3. ニッケル仕上げは鏡面に近く、光の当たり方によっては反射が気になる場合がある