シャフト概要

三菱ケミカルの「Diamana RB 83」は2025年2月に発売された、高弾道モデルのウッド用シャフトです。製造は日本/中国で行われ、希望小売価格は税込み44,000円です。系列内では「Red Board(レッドボード)」と呼ばれる位置づけで、ダイアマナシリーズの赤系統モデル(高弾道モデル)に当たります。白・青に続く6代目ダイアマナの新モデルで、オリジナルの53/63/73/83(重量クラス)区分を採用しています。 設計コンセプトは「高く、遠く」飛ばすことで、シャフト先端の剛性を低減(New Tip Tec搭載)して高い打ち出し角を得られるようにしています。これにより適切なスピン量でボールを安定して高く飛ばすことが可能です。従来のダイアマナ・レッドボード(前世代モデル)に比べ、先端のアクティブさを復活させながらも、80t DIALEADファイバーやXlinkテクノロジーの採用で低トルク化を実現し、安定して打てる設計になっています。

性能・特性

  • 飛距離性能: ボールが上がりやすい高弾道設計で、キャリー距離が伸びやすい特性があります。従来の「ブルーボード」モデルよりも平均2度高い打ち出し角を実現しつつ、適切なスピン量で飛距離を最大化できます。
  • トルク(ねじれ抑制と操作性): 2.5度と低トルク設計で、スイング中のシャフトのねじれを抑制し、操作性に優れています。バット部に80tピッチファイバー、角繊維に46t高弾性ファイバーを使用し、Xlinkテクノロジーによって強度・耐久性を高めています。そのため、安定感のある打球が得られます。
  • キックポイント(打ち出し角と弾道高さ): キックポイントはミッドで、中〜高弾道が得られます。設計上、ボールが高く上がりやすく、楽にキャリーを稼ぐことができます。
  • 振動数・フレックス(打感・振り心地): S、X、TXの各フレックスが用意され、重量は約83g(Sのみ約82g)です。振動数は重めのシャフトとしてやや高めで剛性感があり、打感はしっかりとしています。Sフレックスは中間~柔らかめの挙動で扱いやすく、X/TXはより剛性が高く安定感があります。全体的に滑らかにしなり、先端でしっかりと叩けるフィーリングです。

おすすめユーザー

中程度〜遅めのスイングテンポのゴルファーに向いています。特に、ヘッドスピードがあまり速くなく、ボールを高く上げて飛距離を伸ばしたいプレイヤーにおすすめです。打ち出し角が高めに設計されているため、球が上がりづらい方や、キャリー不足を感じている方にも適しています。一方、極端に強いスイングで叩き込むタイプのプレイヤーにはあまり向かないため、力まずスムーズに振ることができるゴルファーにマッチします。

ユーザーの声・レビュー

ポジティブ

  1. 高い打ち出し角により飛距離が伸びたと好評です。
  2. 振り心地がスムーズで、しっかりとしたパワーを感じられるとの声があります。
  3. 低トルクのため方向安定性が高く、ミートしやすいと評価されています。

ネガティブ

  1. 強めに叩きにいくスイングでは性能を発揮しにくいとの意見があります。
  2. 激しく振ると球筋が散りやすく、曲がりが出ると指摘する声があります。
  3. もともと高弾道で飛ばす設計のため、ストレートに打ち出すのが難しいと感じるユーザーもいます。