アンカリング禁止は、クラブやグリップを持つ手・前腕を体に固定(アンカー)して打つことを禁じるルールです(規則10.1b、2016年施行)。ここで誤解されがちなのが、禁止されるのは『打ち方(アンカーする動作)』であって、長尺パターや中尺パターそのものではないという点。適合クラブなら長尺パターは今でも合法に使えます。何がセーフで何がアウトかの境界を、はっきりさせておきましょう。
まずはこの5つ。「クラブではなく打ち方の規制」だと分かれば、長尺パターの可否で迷わなくなります!
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アンカリング(Anchoring)禁止は、ストロークの際にクラブや、クラブを持つ手・前腕を体に固定(アンカー)してはならないとするルールです。2016年1月1日に施行され(施行当時は規則14-1b、現行のゴルフ規則では10.1b)、世界共通で適用されています。
ここで最も大事なのは、禁止されているのは『打ち方(アンカーする動作)』であって、クラブそのものではないという点です。長尺パター(ロングパター)や中尺パター(ベリーパター)といった長いパターも、適合クラブであれば今でも合法に使えます。禁止されたのはあくまで、それらを体に固定して支点を作る打ち方です。
このルールは、クラブの物理規格を定める用具規則ではなく、ストロークのしかたを定めるゴルフ規則(Rule 10:ストロークを行う際の準備と実行)に含まれます。「長さ」の制限(クラブ長の規定)とも別の論点で、パターの長さそのものに上限はなく、論点は『どう打つか』です。
アンカリングが禁止された背景には、ストロークの本質を保つという考え方があります。
クラブや前腕を体に固定すると、その接点が支点となり、手首のブレを抑えた振り子運動が作れます。これはとくにショートパットやイップス対策として一部のプレーヤーに使われていましたが、USGA/R&Aは「クラブを両手で自由に振る(フリースイングする)」というストロークの本来の形から外れると判断しました。固定によって安定を得るのではなく、フリーにスイングして球をコントロールする技術を競技の基本に保つ——これがルールの趣旨です。
議論の末、2016年からアンカリングそのもの(打ち方)を禁止する一方で、長尺・中尺パターという用具は引き続き認めるという整理になりました。用具を禁止するのではなく、打ち方を規制したのがこのルールの特徴です。だからこそ、「長尺パターは禁止された」という理解は誤りで、正しくは「アンカーして打つことが禁止された」となります。
境界は一点、「クラブまたは持つ手・前腕を体に固定しているか」です。具体例で整理します。
| 打ち方 | 可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 長尺パターのグリップ端を胸・腹に当てて打つ | アウト | クラブを体に固定=アンカー |
| 握る手の前腕を体に押し付けて支点にする | アウト | 前腕の固定=アンカー |
| 長尺・中尺パターを、体に固定せず両手で持って打つ | セーフ | クラブは合法、固定していなければOK |
| アームロック(前腕にシャフトを沿わせる) | 原則セーフ | 前腕を『体』に固定していなければ違反ではない |
| クロウグリップ等の特殊な握り | セーフ | 握り方の問題でアンカーではない |
ポイントは、長いパターを使うこと自体は合法で、体に固定して支点を作るとアウトという線引きです。アームロック式パッティング(シャフトを左前腕に沿わせる打ち方)は、前腕を『体』に押し付けてアンカーしていなければ認められます。実際、ツアーでもアームロックは広く使われています。「固定しているか・していないか」を基準に判断してください。
アンカリング禁止を踏まえると、長尺・中尺パターの選び方・使い方は次のように整理できます。
長いパター自体は合法なので、体に固定しない握り方で使えば問題ありません。グリップ端を体から離して両手で持つ、あるいはアームロックのように前腕に沿わせる(体には固定しない)打ち方が一般的です。長尺の安定感を、アンカーなしで活かす形です。
かつてアンカリングはショートパットの安定策として使われましたが、現在は使えません。代わりに、アームロック式やゼロトルク/高MOIのパター(手首の動きの影響を受けにくいヘッド設計)、クロウなどの特殊グリップが選択肢になります。ヘッド側の安定設計についてはパターヘッドのページを参照してください。
アンカリング禁止は世界共通のルールなので、競技・一般を問わず適用されます。長尺パターを使う場合は、自分の打ち方が『体への固定』に当たらないかを確認しておきましょう。判断に迷う握り方は、競技前に競技委員に確認するのが確実です。
アンカリング禁止は「長尺パター禁止」と取り違えられがちです。正しく理解しましょう。
誤りです。禁止されたのはアンカーして打つ動作であって、長尺・中尺パターという用具ではありません。適合パターであれば、体に固定しない打ち方で今でも合法に使えます。
アームロック(シャフトを前腕に沿わせる打ち方)は、前腕を『体』に押し付けて固定していなければ違反ではありません。ツアーでも広く使われています。違反になるのは、あくまで体への固定(アンカー)がある場合です。
アンカリング禁止と長さの制限は別の話です。パターの長さそのものに上限はなく(クラブ長の規定でもパターは48インチ上限の例外)、論点は『どう打つか』。長いパターを持つこと自体は問題ありません。
クラブや、クラブを持つ手・前腕を体に固定(アンカー)して打つことを禁じるルールです(規則10.1b、2016年施行)。禁止されるのは『打ち方』であって、長尺・中尺パターそのものではありません。適合パターなら、体に固定しない打ち方で今でも合法に使えます。
いいえ。長尺・中尺パターという用具は引き続き合法です。禁止されたのは、グリップ端を胸・腹に当てたり前腕を体に押し付けたりして支点を作る『アンカーする打ち方』だけ。体に固定しなければ長いパターも問題なく使えます。
クラブまたは持つ手・前腕を『体に固定』しているとアウトです。グリップ端を胸・腹に当てる、前腕を体に押し付けるのは違反。一方、体に固定せず両手で持つ、前腕にシャフトを沿わせるアームロック(体に押し付けない)、クロウグリップなどはセーフです。
マッチプレーはそのホールの負け、ストロークプレーは2打(一般の罰)です。世界共通のルールなので、競技・一般を問わず適用されます。
前腕を『体』に押し付けて固定していなければ違反ではありません。シャフトを前腕に沿わせるアームロックは、体へのアンカーがない限り合法で、ツアーでも広く使われています。境界は『体に固定しているかどうか』です。
クラブや前腕を体に固定すると支点ができ、手首のブレを抑えた振り子運動になります。USGA/R&Aは、これがクラブを自由に振る(フリースイングする)というストロークの本来の形から外れると判断しました。用具ではなく打ち方を規制し、長尺・中尺パター自体は認めるという整理になっています。
最終更新: 2026-06-05