シックゴルフ(SIK Golf)は、米国発のパター専業ブランドです。最大の特徴はDLT(Descending Loft Technology)と呼ばれる独自設計で、フェース面のロフト角がボールとの接触位置によって段階的に変化する構造を持ちます。これにより、入射角のばらつきによる転がりの変動を抑える狙いがあります。
2021年にプレミアムシャフトメーカーのLA Golf Partners(米カリフォルニア州ビバリーヒルズ拠点、CEO: Reed Dickens)がSIK Golfを買収し、現在はLA Golfグループのパターブランドとして運営されています。買収のきっかけはブライソン・デシャンボーが「DLTが最も革新的なフェース技術」としてLA GolfのCEOに推薦したこととされており、その後LA Golfはカーボンシャフトを組み合わせたプレミアムパターも展開しています。
DLT(Descending Loft Technology)が技術の中核で、フェース面のロフト角がインパクト位置によって変化する独自構造を持ちます。これは「ストロークの再現性が完璧でなくても転がりを安定させる」という設計思想に基づくもので、伝統的な「フェース全体が均一なロフト角」のパターとは異なる発想です。
ラインナップはブレード型からマレット型まで複数モデルを展開し、価格帯は実売5〜10万円が中心。LA Golf傘下入り後はカーボンシャフトを組み合わせたウルトラハイエンド帯(1,500ドル前後)のモデルも投入されています。日本国内では認定取扱店およびLA Golf系の販売チャネル経由での流通が中心です。
ベティナルディがイリノイ州の独立工房系として削り出しハニカムフェースを売りにするのに対し、SIK Golfは技術ドリブン(DLT)の新興ブランドというキャラクターの違い。「工房感のベティナルディ」と「設計思想のSIK」という棲み分けです。
SIK Golfの親会社LA Golf Partnersは、もともとプレミアムカーボンシャフトを主軸に2021年に市場投入されたメーカーです。SIK買収はパター事業への参入であり、LA Golf自社カーボンシャフトとSIKパターを組み合わせた「シャフト+パター」の自社完結が同社の差別化軸になっています。