藤本技工(有限会社藤本技工)は、兵庫県神崎郡市川町に拠点を置く軟鉄鍛造専門のゴルフクラブ/ヘッドメーカーです。市川町は国内アイアン製造の集積地として知られ、藤本技工は丸棒の軟鉄を電気炉でオレンジ色になるまで熱して鍛造機で成形する「火造り」の工程を今に伝えています。製品はすべて受注生産で、職人が一本ずつ重量を確認しながら研磨し、ロフト・ライ・フェースプログレッションの調整と刻印を行います。
長年にわたりOEM生産とツアープロのグラインドを手がけており、代表は先代社長(市川町でも有数のヘッド職人として知られる)から事業を引き継いだ現体制で運営しています。流通は地クラブ専門店・取扱店および公式オンラインストア(BASE)が中心です。
主力のアイアンはFG-101CB FORGED(軟鉄鍛造S15CK、フルキャビティ構造にストレートネックを組み合わせたモデル)を中心に、TOUR FORGEDシリーズや101HIA、Believer、Premium216など多様なラインを展開しています。TOUR FORGEDシリーズおよびFG-101TWウェッジでは、鍛造後のヘッドを再加熱し藁灰の中でじっくり冷却する伝統技法「焼きなまし」を採用しており、金属組織を柔らかく均一にすることでフェースにボールが吸い付くような打感とスピン性能を狙っています。
ウェッジは一般的な数値よりやや大きめのバウンス角と、大きくカットしたソール形状を特徴とし、ロフト帯によってソール幅を変える設計思想を持ちます。プロ向けのプロト個体は市販カタログに載らないことも多く、ツアー選手のセッティングに合わせた専用グラインドが供給されます。