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ゴルフの資格

ティーチングプロのA級とB級の違い

「ティーチングプロのA級」という言い方は、協会によって指しているものが違う。PGAでは資格そのものの階級で、B級を持っていなければA級には進めない。JLPGAでは規約上A級だけが資格で、B級は取得までの講習会の段階名である。同じ言葉が別のものを指しているので、まず2つを分けて読む必要がある。

PGAは2階級で、B級が入口になる

PGAティーチングプロの現行制度はB級とA級の2階級で、B級が下位、A級が上位にあたる。A級の受験資格は「B級資格の取得が前提。B級資格取得後、同年にA級講習会を受講することができる」と公式に示されており、A級だけを単独で受けることはできない。A級固有の年齢要件や経験年数の要件は公式サイトに記載がなく、B級を取った時点で満20歳以上という条件は満たされている。

公開のされ方にも差がある。B級講習会の募集要項は一般向けと推薦向けの2本が公式サイトに掲載されているのに対し、A級講習会の募集要項は一般公開されていない。資格ページでA級の費用や日程が空欄のままになっているのはこのためで、公表されていない値を推測で埋めていないという意味である。

B級は「審査」と「講習」の二段構え

B級は申し込めば講習を受けられる資格ではない。まず受講者選定審査があり、書類審査、プレ実技審査、実技審査、最終審査(筆記試験と面接)の順に絞られる。実技審査は36ホールのストロークプレーで、プレ実技と実技審査のそれぞれに基準ストロークが設けられている。ここを通って初めて講習会の受講資格が得られる。

講習会は前期と後期に分かれ、前期は座学、後期はeラーニング、最後に入会セミナーがある。レポートと検定に合格して修了すると、翌年の元日付で資格が認定され、同時にPGA会員として登録される。申し込みから認定までは年をまたぐ。選定審査で落ちればその年の講習会には進めず、翌年また審査から受け直すことになる。

構造上もうひとつ効いているのが、審査と講習で人数の扱いが違うことである。受講者を選定するための審査には受験人数の制限がない一方、講習会の側には受講定員が置かれている。入口が広く、その先で絞る設計になっている。

A級で何が変わるか

A級講習会は学期制で構成される。B級の前期・後期に比べると日数は短いが、内容としてジュニア指導に関する専門の講義が入っているのが特徴で、2012年からこの講義が加わったことにより、A級資格の認定と同時にジュニア指導員資格が付与されるようになった。

ジュニア指導員には単独の受験制度が公式サイトに示されていない。つまりPGAの枠組みでジュニア指導員を名乗るには、B級からA級へ進むという経路以外が用意されていないということになる。A級の位置づけを見るときは、階級が上がることそのものよりも、この付帯資格まで含めて何が付いてくるかで見たほうが実態に近い。

JLPGAに階級は無い

JLPGAティーチングプロフェッショナルの現行の資格認定審査規約(2023年4月1日施行)は、「JLPGAティーチングプロフェッショナル資格とは、ゴルフ事業部が認定したティーチングプロフェッショナル資格A級のことをいう」と定義している。資格として存在するのはA級だけである。

B級講習会・A級講習会という名前は制度のなかにあるが、これは資格取得までの過程の段階名で、「B級」という資格・称号を付与する規定は規約にない。C級やティーチングアシスタントの記載も現行規約には見当たらない。したがって「JLPGAのティーチングプロB級」という言い方は、現行制度では資格を指していないことになる。

制度そのものも動いている。2020年度の募集から適用された改定で、受講期間が最短4年から3年に短縮され、2年目の自主研修期間とA級審査が廃止、入会前の知識・技術審査が新設された。入会後2年間にわたる更新研修も同時に示されている。なおB級講習会・A級講習会はPGAが主催しており、PGAの事業報告書にはB級講習会の受講者数がPGA分とJLPGA分に分けて毎年記録されている。

C級はどこへ行ったのか

PGAのティーチングプロ資格は1985年にインストラクター資格認定制度として発足し、2002年に呼称を「PGAティーチングプロ」に改めるとともに、4段階だった階級構成を3段階(A・B・C)に整理した。その後2007年度からA級とB級の2階級になり、それまでのC級資格者をB級へ引き上げる「B級(移行)講習会」が並行して実施された。

この移行がどれだけの規模だったかは事業報告書に残っている。2007年度から2025年度まで、B級(移行)講習会の修了者が毎年の事業報告書に記録されており、制度切り替え直後の数年は新規の受講者を上回る人数が移行講習会を修了している。近年はトーナメントプレーヤー会員や残っていたC級会員が数名ずつ受けるだけになっている。

現行の公式サイトと入会方法フローチャートが扱っているのはB級・A級の2階級だけで、C級についての記載はない。古い解説記事で3階級として説明されているものを見かけたら、2007年度より前の制度を指していると考えたほうがよい。

この記事で触れている資格

出典

ティーチングプロになるには(PGA)(2026-09-09確認)
【一般】ティーチングプロB級講習会受講者募集要項(PGA・2026年度)(2026-09-09確認)
【推薦】ティーチングプロB級講習会受講者募集要項(PGA・2026年度)(2026-09-09確認)
ティーチングプロ入会方法フローチャート2026(PGA・PDF)(2026-09-09確認)
歴史(PGAとは・公益社団法人日本プロゴルフ協会)(2026-09-15確認)
2007年度(平成19年度)事業報告書(社団法人日本プロゴルフ協会)(2026-09-17確認)
2025年度事業報告書(公益社団法人日本プロゴルフ協会)(2026-09-15確認)
JLPGAティーチングプロフェッショナル資格認定審査規約(PDF・2023年4月1日施行)(2026-09-09確認)
LPGAティーチングプロフェッショナル資格認定制度 改定について(PDF・2020年度募集より適用)(2026-09-09確認)
ティーチングプロフェッショナル(JLPGA)(2026-09-09確認)