ゴルフの情報は、長いあいだ雑誌とテレビ中継が入口でした。いまは登録者数十万人規模のチャンネルがいくつも並び、ツアープロ本人がレッスンを配信し、新しいクラブの試打は個人の撮影がいちばん早く出ることも珍しくありません。 この記事では、2026年8月3日時点でゴルフ系チャンネル354件の公開登録者数を実測し、ジャンル構成・プロの参入・収益の仕組み・テレビとの規模差を、公表されている一次情報だけで整理します。登録者数と再生数は日々動くため、記載したすべての数値に取得時点を付けています。
本サイトが2026年8月3日に、YouTubeのチャンネル検索を「ゴルフ」「ゴルフ レッスン」「ゴルフ ギア 試打」「女子プロ ゴルフ」など32の検索語で実行し、重複を除いた354チャンネルの公開登録者数を集計しました。検索結果に現れたチャンネルの標本であり、ゴルフ系チャンネルの全数調査ではありません(この32語では拾えなかった大型チャンネルもあります)。
| 登録者数 | チャンネル数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 100万人以上 | 1 | 0.3% |
| 50万〜100万人 | 2 | 0.6% |
| 30万〜50万人 | 10 | 2.8% |
| 10万〜30万人 | 49 | 13.8% |
| 5万〜10万人 | 34 | 9.6% |
| 1万〜5万人 | 84 | 23.7% |
| 1万人未満 | 174 | 49.2% |
中央値は約1.0万人でした。100万人を超えていたのは米国男子ツアー公式のPGA TOUR(175万人)だけで、日本語で発信しているチャンネルは最大でも100万人の手前で止まっています。その一方で、10万人以上は62チャンネルありました。
| チャンネル | 登録者数 | 公開動画数 |
|---|---|---|
| UUUM GOLF | 98.6万人 | — |
| ゴルフレッスン動画Tera-You-Golf | 97.5万人 | 586本 |
| ハマちゃんとコージのお上手です | 51.7万人 | 466本 |
| DaichiゴルフTV | 46.6万人 | 2,401本 |
| 堀川未来夢チャンネル | 44.8万人 | 643本 |
| 三觜喜一MITSUHASHI TV | 44.4万人 | — |
| ALBA TV | 41.1万人 | 4,869本 |
| ココリコ遠藤のヘンなカタチ | 40.0万人 | 721本 |
| 45 GOLF - 片山晋呉チャンネル | 34.7万人 | 442本 |
| スポナビゴルフ | 30.8万人 | 2,395本 |
| JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)オフィシャルチャンネル | 25.9万人 | 3,005本 |
| 中井学ゴルフチャンネル | 25.8万人 | 558本 |
| ゴルフTV山本道場 | 25.7万人 | 4,199本 |
| 河本結ちゃんねる | 23.3万人 | 138本 |
| 飯島茜のゴルフちゃんねる | 22.2万人 | 337本 |
| 佐伯三貴ゴルフchannel | 20.2万人 | 570本 |
| かっ飛びゴルフ塾 | 19.8万人 | 2,141本 |
| 試打ラボしだるTV | 15.5万人 | 1,802本 |
| ゴルフダイジェスト・オンライン | 12.5万人 | 1,390本 |
| JGTOTV | 3.25万人 | 1,685本 |
伸び方がわかる例として、スポナビゴルフは運営元の発表によれば2019年12月の開設で、2023年4月に10万人、2024年10月に20万人、2026年5月19日に30万人へ到達しています。10万人から30万人まで約3年かかった計算です。
ゴルフのYouTubeは「1強がすべてを取る」形にはなっていません。10万人前後から40万人台までの層が厚く、視聴者は目的(スイング、ラウンド、ギア、試合)ごとに違うチャンネルへ行く構造だと考えられます。テレビや雑誌のように入口がまずひとつあってそこから分岐するのではなく、最初から用途別の入口が並んでいる状態に近いといえます。
同じ「ゴルフのチャンネル」でも、作られ方と稼ぎ方はジャンルごとに違います。登録者数はいずれも2026年8月3日時点の公開値です。
| ジャンル | 内容 | 代表的なチャンネル |
|---|---|---|
| レッスン系 | スイング解説・練習ドリル。指導者本人が出演する | ゴルフレッスン動画Tera-You-Golf(97.5万人)、DaichiゴルフTV(46.6万人)、三觜喜一MITSUHASHI TV(44.4万人)、中井学ゴルフチャンネル(25.8万人)、ゴルフTV山本道場(25.7万人) |
| エンタメ系 | ラウンド企画・対決・芸能人やタレントの出演 | UUUM GOLF(98.6万人)、ハマちゃんとコージのお上手です(51.7万人)、ココリコ遠藤のヘンなカタチ(40.0万人)、さらば青春の光東ブクロのゴルフ学校(22.7万人) |
| 女子プロ系 | 現役・引退した女子プロ本人のチャンネル | 河本結ちゃんねる(23.3万人)、飯島茜のゴルフちゃんねる(22.2万人)、佐伯三貴ゴルフchannel(20.2万人) |
| ギア系 | 試打・弾道計測・新製品レビュー | 試打ラボしだるTV(15.5万人)、#深夜試打(1.9万人)、GOLF PLAYING 4(1.48万人)、月刊GEW公式チャンネル(1.0万人) |
| メディア・団体系 | 出版社・情報サイト・ツアー団体の公式 | ALBA TV(41.1万人)、スポナビゴルフ(30.8万人)、JLPGAオフィシャルチャンネル(25.9万人)、ゴルフダイジェスト・オンライン(12.5万人)、JGTOTV(3.25万人) |
ギア系は登録者数だけを見ると下の帯に並びますが、投稿量で見ると景色が変わります。本サイトがクラブ・シャフトの紹介動画として収録している7,304本(751チャンネル、2026年8月3日時点)を投稿元別に集計すると、次の偏りがありました。
登録者1.9万人の#深夜試打が公開動画1,124本、登録者1.0万人の月刊GEW公式チャンネルが1,751本を持つように、ギア系は「登録者数は大きくないが、製品ごとの検索需要を継続して拾う」型で成立しています。
レッスン系とエンタメ系は登録者数がそのまま影響力になりますが、ギア系の価値は「特定のモデル名で検索した人に届くか」にあります。指標が違うので、同じ登録者数のものさしで並べても実力は比較できません。用品メーカーがギア系チャンネルに発注する理由も、登録者数ではなく、購入を検討している人に当たる確率の高さにあると考えられます。
以前は、プロゴルファーが一般のゴルファーに届くルートは大会中継・雑誌・イベントに限られていました。いまは選手本人のチャンネルが、団体の公式チャンネルより大きいことがあります。次はいずれも2026年8月3日時点の公開値です。
| チャンネル | 種別 | 登録者数 | 公開動画数 |
|---|---|---|---|
| 堀川未来夢チャンネル | 国内男子ツアー選手の個人 | 44.8万人 | 643本 |
| 45 GOLF - 片山晋呉チャンネル | 国内男子ツアー選手の個人 | 34.7万人 | 442本 |
| JLPGAオフィシャルチャンネル | 国内女子ツアー運営団体の公式 | 25.9万人 | 3,005本 |
| 河本結ちゃんねる | 女子プロの個人 | 23.3万人 | 138本 |
| 飯島茜のゴルフちゃんねる | 女子プロの個人 | 22.2万人 | 337本 |
| 佐伯三貴ゴルフchannel | 女子プロの個人 | 20.2万人 | 570本 |
| JGTOTV | 国内男子ツアー運営団体の公式 | 3.25万人 | 1,685本 |
国内男子では、選手個人のチャンネル2つ(44.8万人・34.7万人)がいずれも運営団体公式のJGTOTV(3.25万人)を10倍以上上回っています。公開動画数はJGTOTVのほうが多い(1,685本)ので、投稿量の差ではありません。国内女子では団体公式が25.9万人で、選手個人(20万人台)とほぼ同じ規模に並んでいます。
本サイトが選手ページを持つ1,651人のうち、本人名義の公式チャンネルを登録できているのは41人(2.5%)です。これは本サイトの把握状況であって「41人しか持っていない」という意味ではありませんが、少なくとも大きなチャンネルを運営している選手はごく一部だとはいえます。国内ツアーの選手、海外ツアーの選手、レッスンを主業にしているプロでは事情が異なるため、ひとまとめには語れません。
選手にとってのYouTubeは、賞金以外の収入源であると同時に、スポンサーに提示できる自前の到達力でもあります。大会に出て中継に映る回数は成績に左右されますが、チャンネルの登録者は成績が落ちても急には減りません。露出が試合結果から切り離されたことが、選手側から見たいちばん大きな変化だと考えています。レッスンを主業とするプロの収入構造は、別の記事で詳しく扱っています。
収益の話は憶測が広まりやすい領域です。ここではYouTubeが公表している条件と分配率だけを示し、個別チャンネルの収益額は推定しません(収益額を掲載している第三者の推定サイトの数値も使いません)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| パートナープログラム参加(長尺動画の経路) | チャンネル登録者1,000人以上、かつ直近12か月の有効な公開動画の総再生時間4,000時間以上 |
| 同(ショート動画の経路) | チャンネル登録者1,000人以上、かつ直近90日の有効な公開ショート動画の視聴回数1,000万回以上 |
| 動画再生ページ広告の分配 | 広告から得られる純収入の55%がパートナーに支払われる |
| ショートフィード広告の分配 | クリエイター向けに割り当てられた収益の45%がパートナーに支払われる |
参加条件は登録者1,000人だけでは足りず、再生時間または視聴回数の条件を同時に満たす必要があります。
動画に流れる広告費そのものは伸びています。電通の発表によれば、2025年のインターネット広告媒体費3兆3,093億円のうち、ビデオ(動画)広告は1兆275億円で前年比121.8%、ソーシャル広告は1兆3,067億円で前年比118.7%でした。ゴルフというジャンルに限った内訳は公表されていませんが、動画へ予算が向かう流れ自体は数字で確認できます。
分配率55%という条件から言えるのは、広告収益だけで事業として成立させるには相当な再生規模が要るということです。登録者20万人前後のチャンネルが企業タイアップと自社サービスを併走させているのは、その構造の裏返しだと考えられます。逆にいえば、レッスンやフィッティングという元の仕事を持つ人ほど、YouTubeを広告収入ではなく集客の入口として使いやすい環境になっています。
「YouTubeとテレビ、どちらが多くの人に届いているのか」はよく聞かれますが、2つの指標は測っているものが違います。まず前提を並べます。
| テレビの視聴率 | YouTubeの再生数 | |
|---|---|---|
| 集計の単位 | ある時間帯に見ていた世帯/人の割合 | 動画が再生された累計回数 |
| 対象エリア | 関東地区などの調査地区 | 国・地域の制限なし |
| 時間 | 放送されたその瞬間 | 公開以降の累積 |
| 重複 | 同じ世帯の重複は排除される | 同じ人の複数回の再生を含む |
ビデオリサーチの公表によれば、関東地区の視聴率1%は世帯で約19.7万世帯、個人で約39.9万人(2024年度の調査エリア内推定に基づく)にあたります。全国では個人で約116.1万人です。
同社が公開しているゴルフ番組の高世帯視聴率ランキング(関東地区・1977年9月26日以降)を見ると、最高値は男女とも1987年です。男子の1位は6月21日放送の「'87全米オープンゴルフ」(NHK総合)で18.6%、女子の1位は10月11日放送の「Takara INVITATIONAL'87レディスゴルフトーナメント」(テレビ朝日)で17.6%でした。男子の上位5番組はすべて1980年代の放送で、女子で2000年以降に入っているのは2005年9月11日の「第38回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯・最終日」(テレビ朝日、14.1%)だけです。
上の換算をあてはめると、歴代最高の18.6%は関東地区で約366万世帯(19.7万世帯×18.6)に相当します。
たとえば登録者40万人級のチャンネルが1本の動画で30万回再生を積んだとき、回数だけを機械的に置き換えると、関東地区の世帯視聴率1.5%相当(30万÷19.7万=約1.5)という数字が出ます。ただしこの計算は、①累積と瞬間、②全国・全世界と関東地区、③延べ回数と実世帯数、という3つの違いをすべて無視しています。この数字は比較の目安にもなりません。計算を載せたのは、こうした換算が成り立たないことを具体的に示すためです。
参考として、本サイトが収録するクラブ・シャフト紹介動画7,304本(2026年8月3日時点)の再生数は、中央値が14,259回、上位10%が86,445回以上でした。10万回以上は8.4%、100万回以上は10本(0.1%)です。ゴルフの動画で数十万回再生に届くのは、ジャンル全体で見ればごく一部です。
指標が違う以上、「YouTubeがテレビ中継を上回った」と数字で示すことはできません。公表資料から言えるのは次の3点にとどまります。
「ゴルフを見る人がテレビからYouTubeへ移った」ことを直接示すデータは、現時点では公表されていません。
ゴルフのスポンサー予算は、長く「大会に協賛し、中継で露出する」形が中心でした。広告費全体の構造は、その前提が変わりつつあることを示しています。
| 区分(2025年) | 金額 | 前年比 |
|---|---|---|
| 総広告費 | 8兆623億円 | 105.1% |
| インターネット広告費 | 4兆459億円 | 110.8% |
| マスコミ四媒体広告費 | 2兆2,980億円 | 98.4% |
| テレビメディア広告費 | 1兆7,556億円 | 99.7% |
| うちビデオ(動画)広告 | 1兆275億円 | 121.8% |
| うちソーシャル広告 | 1兆3,067億円 | 118.7% |
電通の発表では、2025年にインターネット広告費が総広告費の50.2%となり、初めて過半を占めました。同時に注意したいのは、テレビメディア広告費が前年比99.7%とほぼ横ばいで推移している点です。テレビの予算が消えてネットに移ったのではなく、増えた分がネットに向かっているというのが、この2つの数字の読み方になります。長期の推移はゴルフメディアの構造変化の記事に年次データを置いています。
中継そのものも配信へ移りはじめており、U-NEXTは2025年2月18日に男子の海外メジャー4大会の独占配信と国内女子ツアーの独占配信(5年契約)を発表しています。
スポンサーから見ると、選択肢が「大会に協賛して中継に社名を出す」だけではなくなり、「登録者数十万人のチャンネルにタイアップを発注する」「選手個人と契約して本人のチャンネルで使ってもらう」が同じ検討の場に載るようになりました。前者はブランドの格を伝える出稿、後者は購入を検討している人に当てる出稿で、目的が違います。両者は置き換えの関係ではなく、併存すると考えるのが自然です。
一方で、大会協賛が減れば試合数と賞金総額に直接効きます。露出の受け皿が個人へ分散するほど、ツアー全体としての集金力をどう保つかという課題は残ります。スポンサー資金の行方そのものは、スポンサーマネーを扱ったページで詳しく整理しています。
本サイトが2026年8月3日にYouTubeのチャンネル検索で集めた354チャンネルのなかで100万人を超えていたのは、米国男子ツアー公式のPGA TOUR(175万人)だけでした。日本語のチャンネルではUUUM GOLF(98.6万人)とゴルフレッスン動画Tera-You-Golf(97.5万人)が上位です。登録者数は日々変動するため、取得時点とあわせてご確認ください。
個別のチャンネルの収益額は公表されていないため、本サイトでは推定しません。公表されているのは仕組みだけです。YouTubeパートナープログラムでは、動画再生ページ広告から得られる純収入の55%、ショートフィード広告では割り当てられた収益の45%がパートナーに支払われます。単価は視聴者の国・季節・ジャンルで変動するため、再生数から収益額を逆算することはできません。収入源は広告だけでなく、企業タイアップとレッスン・物販などの自社サービスへの送客が組み合わさるのが一般的です。
YouTubeパートナープログラムへの参加には、チャンネル登録者1,000人以上に加えて、直近12か月の有効な公開動画の総再生時間4,000時間以上、または直近90日の有効な公開ショート動画の視聴回数1,000万回以上のいずれかを満たす必要があります。登録者数だけでは条件を満たしません。
持っている選手もいますが、ごく一部です。本サイトが選手ページを持つ1,651人のうち、本人名義の公式チャンネルを登録できているのは41人(2.5%、2026年8月3日時点)です。一方で、持っている場合の規模は大きく、国内男子では堀川未来夢チャンネル(44.8万人)と45 GOLF - 片山晋呉チャンネル(34.7万人)が、運営団体公式のJGTOTV(3.25万人)を10倍以上上回っています。
視聴率と再生数は測っているものが違うため、数字で優劣を示すことはできません。視聴率は放送されたその瞬間に見ていた世帯・人の割合を調査地区で測るもので、再生数は公開以降の累計回数(同じ人の複数回を含む)です。公表資料から言えるのは、ゴルフ中継の高視聴率番組が1980年代に集中していること、総務省の令和7年度調査で全年代・平日のインターネット利用時間183.9分がテレビ(リアルタイム)視聴時間156.1分を上回っていること、YouTubeの利用率が全年代で81.5%に達していることまでです。
本サイトがクラブ・シャフトの紹介動画として収録している7,304本(2026年8月3日時点)は751チャンネルに分散しており、上位20チャンネルで全体の50.0%を占めます。本数の上位は試打ラボしだるTV(653本)、スポナビゴルフ(484本)、#深夜試打(425本)、GOLF PLAYING 4(340本)です。一方で収録が1本だけのチャンネルも364件(48.5%)あり、裾野は広く分散しています。
本文と表に記載した登録者数・公開動画数は、すべて2026年8月3日に各チャンネルページで確認した公開値です。登録者数は毎日変動するため、実際の数値が本記事の数字と異なる場合があります。第三者の推定サイトの数値は使用していません。
最終更新: 2026-08-03