PGAツアーの練習場でやたら見かけるようになった、手首に巻く黒い器具。ローリー・マキロイや松山英樹が使っていることで一気に話題になった ProSENDR(プロセンダー) です。気になって実際に買って数週間振ってみたので、構造・使い方・効果・正直に気になった点まで、実物の写真と一緒にレビューします。
結論から言うと「装着して振るだけで、トップでの右手首の形とダウンの入射が勝手に整う」タイプの器具。万能ではないですが、手首をこねてフェースが暴れる人・すくい打ちでハンドファーストにならない人には刺さると思います。
ProSENDR(プロセンダー)とは — 「右手首のエクステンション」を体に覚えさせる器具
プロセンダーは、ゴルフスイング中のトレイル側(右打ちなら右手)の手首の角度を整えるための練習器具です。タイガー・ウッズらを指導したコーチ、ショーン・フォーリーが開発に関わっていることでも知られ、「トップで掌屈・背屈が暴れず、ダウンでクラブが手の後ろをついてくる」プロの動きを、感覚として体に入れることを狙っています。
近年のトラックマン的な計測で「アマとプロを分ける指標」として注目されるのが、ダウンスイングでのトレイル手首のエクステンション(背屈)量。プロセンダーは硬いカーボンのコテが手の甲側に当たることで、手首が伸び切る(フリップする)前に「ここから先は行きすぎ」という触覚のフィードバックをくれる、というのが基本コンセプトです。
3つのパーツ構成
箱を開けると入っているのは3点だけ。シンプルです。
- カーボン製のコテ(リストクレードル) — 手の甲〜手首の外側に沿う、湾曲したカーボン調のシェル。これが手首の背屈をガイドする本体。
- リストバンド — 面ファスナーで手首に固定する黒いバンド。コテを留める土台になり、後述のボールもここに付ける。
- クッションボール — 青いハニカム状のラバーボール。両手で挟んで潰しながら振ることで、手打ちを抑えて体の回転で振る感覚を作る。
ポイントは、コテとボールはそれぞれ単体でも、組み合わせても使えること。最初はボールだけ、慣れたらコテだけ、最終的に両方、と段階的に使えます。
装着してみる — 右打ちなら右手に
装着は簡単で、リストバンドを手首に巻き、コテを手の甲の外側に沿わせるだけ。プロセンダーには右利き用と左利き用があり、トレイル側(右打ちなら右手)に着けます。購入時に利き手を間違えないよう注意してください(右利き用は品番 TRMZNT51、左利き用は TRMZNT5L)。
装着すると、コテが手の甲の外側に沿い、手首を背屈(甲側に折る)させると当たって止まる構造になります。着け心地は思ったより違和感が少なく、グリップを握る手のひら側には何も来ないので普通にクラブを持てます。コテが手の甲側にあるぶん、フルスイングしても手首が暴れる手前で「コツン」と当たって気づける感覚です。
使い方・基本ドリル
取扱いに付いてくる練習法はいくつかありますが、まずやるべきはこの2つ。
1. クッションボールで「体で振る」を作る
リストバンドの手のひら寄りの位置にクッションボールを面ファスナーで留め、両手でボールを軽く潰した状態をキープしたまま30〜40ヤードを打つのが一番簡単なドリル。手を使ってこねるとボールが外れたり潰れ方が変わるので、自然と「手は使わず体の回転でクラブを動かす」感覚になります。ダウンでクラブが寝て入る(シャローイング)動きも作りやすい。
2. コテで右手首のフリップを止める
コテを着けて素振り〜ハーフショット。トップからダウンにかけて手の甲側のコテに手首が当たる感触を保つと、インパクトで手首が伸び切ってすくう動き(フリップ)が出にくくなります。最初はコツンと当たるのが気になりますが、それが「行きすぎのサイン」。当たらない範囲で振れるようになると、ハンドファーストで押せるインパクトに近づきます。
いきなりフルスイングせず、短い距離・ゆっくりめのスイングから始めるのがコツです。
実際に使って良かった点
- 手首の「行きすぎ」が触覚でわかる — 動画を撮って後から直すのと違い、振っている最中にリアルタイムで気づける。ここが一番の価値。
- インパクトゾーンが長くなる感覚 — フリップが減るぶん、低く長く押せる球が出やすい。当たりが分厚くなった。
- ボールドリルが地味に効く — コテ無しでボールだけでも「手打ち矯正」として優秀。アプローチの再現性が上がった。
- 作りがしっかりしている — カーボン調のコテも縫製も価格相応に質感が良く、安っぽさがない。
気になった点・注意
- 価格は高め — 練習器具としては高価な部類(後述)。「とりあえず買ってみる」値段ではない。
- 利き手で品番が分かれる — 右利き用・左利き用があり、共用不可。購入時に要確認。
- 万能ではない — あくまで「トップ〜ダウンの右手首」にフォーカスした器具。スライス全般・ダフリ全般が一発で直る魔法ではない。原因が手首以外(体の回転・グリップ)にある人は効果を感じにくいかも。
- 着けっぱなしでラウンドする器具ではない — 練習場での反復で「形」を体に入れて、コースでは外して再現するのが本来の使い方。
こんな人におすすめ
- インパクトで手首をこねてフェースが暴れる/引っかけ・すっぽ抜けが交互に出る人
- すくい打ちでハンドファーストに当たらない、球が高く吹けてしまう人
- ダウンでクラブが立って入り、シャローに振れない人
- 感覚派で、言葉や動画より「体で覚える」フィードバック型の練習が合う人
逆に、すでにハンドファーストでしっかり押せている人や、課題が明確に手首以外にある人は、優先度は下がると思います。
価格・どこで買える?
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日本では ヤマニゴルフ が取り扱っています。価格はおおむね税込2万円台前半(2.3〜2.4万円前後)で、時期によってセール価格になることもあります。練習器具としては高価ですが、レッスン数回分と考えれば、手首の形を自宅・練習場で何度でも反復できるのは悪くない投資だと感じました。
購入は楽天市場などの通販が手軽です。右利き用(TRMZNT51)/左利き用(TRMZNT5L)の取り違えだけ注意してください。
最新の正確な仕様・在庫は ヤマニゴルフ公式 でも確認できます。
まとめ
プロセンダーは「トップ〜ダウンの右手首のエクステンションを、触覚で体に覚えさせる」という一点に振り切った練習器具です。価格は高めで利き手別という弱点はあるものの、手首のフリップ・すくい打ちに悩む人にとっては、振っている最中にリアルタイムで矯正できる数少ないツール。ツアープロが実際に使っているのも納得の完成度でした。
「手をこねる癖が抜けない」「ハンドファーストの感覚がわからない」——そんな人は、一度試す価値はあると思います。