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Tier B カーティスカップ (Curtis Cup) 完全ガイド

カーティスカップ(Curtis Cup)は、女子アマチュアの世界で最も伝統ある国際対抗戦です。アメリカ代表と「グレートブリテン & アイルランド(GB&I)」代表が、2年に1度・偶数年に戦います。1932年に創設され、大会名は元・全米女子アマチュア選手権の女王だったマーガレット & ハリオット・カーティス姉妹に由来します。男子アマの「ウォーカーカップ」の女子版にあたり、賞金は一切出ない純粋なアマチュアの誇りを懸けた戦いです。後にLPGAのスターとなる若き才能が数多く出場してきた、女子ゴルフの登竜門でもあります。

カーティスカップとは

カーティスカップは、女子アマチュアゴルファーによる国際対抗戦です。運営は全米ゴルフ協会(USGA)と英国の R&A が共同で行います(USGA Curtis Cup / The R&A)。

対戦するのは2チームのみで、アメリカ代表と、イングランド・スコットランド・ウェールズ・アイルランドの選手で構成されるグレートブリテン & アイルランド(GB&I)代表です。各チーム8名で争われます。

大会名は、アメリカの名アマチュア選手だったマーガレット・カーティスとハリオット・カーティスの姉妹に由来します。姉妹はそろって全米女子アマチュア選手権を制した実力者で(ハリオットが1906年、マーガレットが1907・1911・1912年)、国際親善試合の実現を提唱し、優勝トロフィーを寄贈しました(USGA: History of the Curtis Cup)。トロフィーには「世界中の女子ゴルファーの友好的な競争を促すために(To stimulate friendly rivalry among the women golfers of many lands)」という言葉が刻まれています。

プロが世界一を争う「ソルハイムカップ」とは異なり、こちらは賞金のない純アマチュアの大会です。

歴史

記念すべき第1回は1932年、イングランドのウェントワース・ゴルフクラブで開催され、アメリカが勝利しました(USGA Curtis Cup Results)。当初は USA 対「グレートブリテン」の構図でしたが、後にアイルランドを含む GB&I へと拡大しました。

戦前から戦後にかけてはアメリカの圧倒的優位が続きました。GB&I がアメリカを初めて破ったのは1952年、スコットランドのミュアフィールドで記録した 5–4 の勝利です(Golf Monthly: How GB&I First Won the Curtis Cup 1952)。続く1956年にもイングランドのプリンスで勝利しています。

その後アメリカは1960年から1984年まで13連勝という黄金期を築きました。流れが変わったのが1986年で、GB&I は米国カンザス州のプレーリー・デューンズで 13–5 と圧勝。これは GB&I がアメリカ本土で初めて挙げた勝利として歴史に刻まれています。

以降は競った戦いが増え、直近の2024年はイングランドのサニングデールで GB&I が 10.5–9.5 でアメリカを下し、2016年以来の優勝を果たしました(Sky Sports: 2024 Curtis Cup)。

2024年までの通算成績は、全43回でアメリカ31勝・GB&I 9勝・3引き分け(1936・1958・1994年)と、アメリカが大きく優勢です(USGA Curtis Cup Records)。

開催コース

開催地はアメリカとGB&I(英国・アイルランド)で交互に持ち回ります。歴史と格式のある名門コースが選ばれるのが伝統です。

GB&I 開催時はミュアフィールドやプリンス、サニングデール(2024年)など英国のリンクス・パークランドの名コースが舞台となります。アメリカ開催時もプレーリー・デューンズ(1986年)をはじめとする由緒あるコースが使われます。

次回2026年は、6月12〜14日にアメリカ・ロサンゼルスのベルエア・カントリークラブで開催されます。ジョージ・トーマス設計の歴史的な名門コースで、第44回大会の舞台となります(USGA: 2026 Curtis Cup)。

開催時期・フォーマット

カーティスカップは2年に1度、偶数年に開催されます。これは奇数年開催の男子アマ「ウォーカーカップ」と1年ずらして実施されているためです。

試合は3日間で行われ、現在のフォーマットでは合計20ポイントを争います(USGA: 2026 Curtis Cup Fast Facts)。

日程 形式 マッチ数
1日目 フォアサム + フォアボール 3 + 3
2日目 フォアサム + フォアボール 3 + 3
3日目 シングルス 8

フォアサムは2人1組が1つのボールを交互に打つ形式、フォアボールは2人がそれぞれ自分のボールでプレーし良いスコアを採用する形式、シングルスは1対1の対戦です。各マッチの勝者に1点、引き分けは両者0.5点ずつ。合計20点のうち過半数の10.5点を先取したチームが勝利します(同点の場合はカップ保持側が防衛します)。これはウォーカーカップやライダーカップと同じマッチプレー方式の系統です。

代表選出

両チームとも、各国・地域のゴルフ団体が代表8名を選出します。

アメリカ代表はUSGA が選考し、世界アマチュアゴルフランキング(WAGR)上位者や、全米女子アマチュア選手権をはじめとする主要アマ大会の成績、大学ゴルフでの実績などが評価されます(USGA)。

GB&I 代表はR&A が選考し、イングランド・スコットランド・ウェールズ・アイルランドの選手から選ばれます(The R&A)。WAGR や全英女子アマチュア選手権の成績などが選考材料です。

いずれもアマチュア資格を保持していることが大前提で、プロ転向した選手は出場できません。そのため代表入りは、まだプロになっていない若き有望株にとって大きな目標となっています。

歴代の名選手(将来のプロ転向組)

カーティスカップは、後にプロの世界で大成する選手の若き日の舞台として知られています。

アメリカ側では、世界ゴルフ殿堂入りしたジョアン・カーナー(1958〜64年に出場)をはじめ、ナンシー・ロペス、ベス・ダニエル、ジュリ・インクスター、パティ・シーハン、クリスティ・カー、ポーラ・クリーマー、ミシェル・ウィー・ウェスト、ステイシー・ルイス、レクシー・トンプソン、ジェニファー・カプチョ、ローズ・ジャンらが代表を経験し、その後 LPGA や全米女子オープンで活躍しました(USGA: USA Curtis Cup All-Time Roster)。

GB&I 側では、後に全英女子オープンを制しソルハイムカップ欧州代表キャプテンも務めたカトリオナ・マシュー(1990・92・94年に出場)、レオナ・マグワイア(2012年に当時最年少15歳で出場、2016年も)、チャーリー・ハル(2012年)、全英女子オープン覇者ジョージア・ホール(2015年)らが名を連ねます(Golf Monthly: What is the Curtis Cup)。

なお、アニカ・ソレンスタムやロレーナ・オチョアといったスウェーデン・メキシコ出身のスター選手は、米国にも GB&I にも該当しないためカーティスカップには出場していません

賞金と象徴

カーティスカップはアマチュア大会のため賞金は一切ありません。選手が懸けるのは、国・地域を代表する誇りと栄誉だけです。

勝者には、カーティス姉妹が寄贈した銀製のカーティスカップ・トロフィーが贈られます。トロフィーに刻まれた「世界中の女子ゴルファーの友好的な競争を促すために」という創設理念は、約90年を経た今も大会の精神として受け継がれています。

日本での視聴方法

カーティスカップはアマチュア大会のため、日本国内でのテレビ中継は基本的にありません。試合の模様は、主催するUSGA と R&A の公式サイト・公式配信やライブスコアで確認するのが確実です(USGA / R&A Live Scoring)。年によっては Golf Channel など海外放送局が中継するため、放送・配信の有無は開催直前に公式サイトで確認するのがおすすめです。

関連大会

カーティスカップには、よく似た「兄弟・姉妹」関係の対抗戦があります。

ウォーカーカップはその男子アマチュア版で、USGA と R&A が共同運営し米国 vs GB&I で争う点まで同じ系統です(奇数年開催)。ソルハイムカップは女子プロの米国 vs 欧州の対抗戦で、いわば「プロ版」にあたります。アマチュアの国別対抗としては、女子の世界選手権エスピリト・サント・トロフィーがあり、日本代表が出場できるのはこちらです。

よくある質問

日本選手は出られる?

出られません。カーティスカップはアメリカと GB&I(英国・アイルランド)の対抗戦で、日本選手に出場資格はありません。日本代表が出られる女子アマの国別対抗は『エスピリト・サント・トロフィー』です。

何年に1度開催される?

2年に1度、偶数年に開催されます。男子アマのウォーカーカップ(奇数年)と1年ずらして実施されています。

カーティス姉妹って誰?

元・全米女子アマチュア選手権の女王、マーガレット・カーティスとハリオット・カーティスの姉妹です。国際親善試合を提唱し、優勝トロフィーを寄贈しました。

通算成績はどちらが優勢?

アメリカが大きく優勢です。2024年までの全43回でアメリカ31勝・GB&I 9勝・3引き分けとなっています。

出場経験のあるプロ選手は?

ジョアン・カーナー、ステイシー・ルイス、レクシー・トンプソン、ミシェル・ウィー・ウェスト(米国側)、カトリオナ・マシュー、レオナ・マグワイア、チャーリー・ハル(GB&I 側)など、後に LPGA で活躍した多くの選手が出場しています。

賞金はいくら?

アマチュア大会のため賞金はありません。勝者にはカーティスカップ・トロフィーが贈られます。

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出典・公式リンク

最終更新: 2026-06-01