ソルハイムカップは、米国代表とヨーロッパ代表が2年に1度激突する、女子プロゴルフ最大の国際対抗戦です。1990年に創設され、男子のライダーカップに対応する「女子版」として知られています。賞金を懸けた個人戦とは違い、選手は報酬ではなく国・大陸の名誉のために戦うチーム戦で、3日間でフォアサム・フォアボール・シングルスという3つのマッチプレーを戦い、計28ポイントを奪い合います。大会名はPING創業者カーステン・ソルハイムにちなみます。なお日本選手は米欧の枠組みのため出場できませんが、世界の女子トッププレーヤーが大陸の誇りをかけて戦う独特の緊張感は、女子ゴルフ屈指の見どころです。この記事では成り立ちからフォーマット、選出方法、歴代結果、日本での楽しみ方までをまとめて解説します。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Nelly Korda | 2603.00 |
| 2 | Angel Yin | 1563.50 |
| 3 | Yealimi Noh | 1157.00 |
| 4 | Jennifer Kupcho | 1147.50 |
| 5 | Auston Kim | 1074.00 |
| 6 | Lauren Coughlin | 925.50 |
| 7 | Lindy Duncan | 909.50 |
| 8 | Andrea Lee | 903.50 |
| 9 | Allisen Corpuz | 897.50 |
| 10 | Megan Khang | 749.00 |
ソルハイムカップは、米国代表チームとヨーロッパ代表チームが2年に1度、各12名で激突する女子プロゴルフの国際対抗戦です。個人がスコアを競う通常のトーナメントとは異なり、大陸を背負ったチーム対抗のマッチプレー(ホールごとの勝敗を競う方式)で争われます(Solheim Cup公式)。
運営は、米国側を女子ツアーの LPGA(全米女子プロゴルフ協会)、ヨーロッパ側を LET(レディース・ヨーロピアンツアー)が担い、開催地は米国とヨーロッパで交互に持ち回ります(LPGA Solheim Cup)。
大会名は、ゴルフメーカー PINGの創業者カーステン・ソルハイム(Karsten Solheim)にちなみます。ソルハイム夫妻が女子ゴルフの発展を願ってトロフィーを寄贈し、1990年に大会が創設されたことから「ソルハイムカップ」と名付けられました。男子のライダーカップに相当する大会で、しばしば「ライダーカップの女子版」と紹介されます。
なお日本をはじめアジアの選手は出場できません。米国対ヨーロッパという枠組みで争う大会だからで、これは実力ではなく大会の成り立ち上の地域区分によるものです(後述)。
ソルハイムカップは 1990年、米国フロリダ州のレイク・ノナで第1回が開催されました。初代米国キャプテンはレジェンド、キャシー・ウィットワース。米国が 11.5-4.5 で圧勝し、この点差は現在もソルハイムカップ史上最大の勝利マージンとして残っています(Solheim Cup歴代結果)。
黎明(れいめい)期は米国が優勢でしたが、ヨーロッパも力をつけ、近年は拮抗(きっこう)した好勝負が続いています。2023年フィンカ・コルテシン(スペイン)では、最終日にヨーロッパが猛追して 14-14の同点に持ち込み、前回王者としてカップを保持。これによりヨーロッパは3大会連続でカップを保持する歴史を作りました(Solheim Cup公式)。
そして 2024年ロバート・トレント・ジョーンズGC(米バージニア州)では、米国が 15.5-12.5 でヨーロッパを破り、2017年以来となるカップ奪還を達成しました。最終盤、米国のリリア・ヴ(Lilia Vu)がバーディー締めでハーフを獲得し、決勝点を引き寄せた劇的な決着でした(2024 Solheim Cup)。これにより現在のカップ保持者は米国です。米欧の通算成績は後半の「歴代結果」で紹介します。
ソルハイムカップは2年に1度、米国とヨーロッパで交互に開催されます。固定会場はなく、毎回それぞれの地域を代表する名コースが舞台に選ばれます。
近年の主な開催地は以下の通りです。
| 年 | 開催コース | 国 |
|---|---|---|
| 2017 | デモインGCC | 米国(アイオワ) |
| 2019 | グレンイーグルズ | スコットランド |
| 2021 | インバネス・クラブ | 米国(オハイオ) |
| 2023 | フィンカ・コルテシン | スペイン |
| 2024 | ロバート・トレント・ジョーンズGC | 米国(バージニア) |
次回 2026年は、オランダのベルナルドゥス・ゴルフ(Bernardus Golf)が舞台です。オランダ南部・北ブラバント州のクロムフォールトに位置し、ソルハイムカップがオランダで開催されるのは史上初。第20回の記念大会となります(2026 Solheim Cup公式)。
ソルハイムカップは 2年に1度開催されます。創設当初は偶数年でしたが、男子ライダーカップとの日程調整の歴史を経て、近年は再び偶数年(2024・2026…)の開催に整理され、時期は 8〜9月が中心です。次回2026年大会は 9月11〜13日に本戦が行われます(2026 Solheim Cup公式)。本戦は金・土・日の 3日間です。
3日間で行われるのは次の3つのセッションで、合計 28ポイントを奪い合います(男子ライダーカップと同じ構造です)。
| 日程 | セッション | 試合数・ポイント |
|---|---|---|
| 1日目 | フォアサム + フォアボール | 各4試合(計8ポイント) |
| 2日目 | フォアサム + フォアボール | 各4試合(計8ポイント) |
| 3日目 | シングルス | 12試合(計12ポイント) |
各試合は勝てば1ポイント、引き分け(ハーフ)なら両チームに0.5ポイントずつ。先に14.5ポイントに到達したチームが優勝します。14-14の同点で終わった場合は、前回王者(=カップ保持者)がカップを保持します。つまり挑戦側は14.5ポイントを取り切らないと奪還できません。2023年は実際にこの「同点 → 王者保持」でヨーロッパがカップを守りました。
ソルハイムカップ最大の見どころであり、初めて観る人にとって最大のハードルが、3種類のマッチプレー形式です。すべてストロークの合計ではなく、ホールごとの勝ち負けで競う「マッチプレー」である点が共通します。
| 形式 | 人数 | ボール | 仕組み |
|---|---|---|---|
| フォアサム(交互打ち) | 2人1組 | 1個 | ペアが 1つのボールを交互に打つ。ティーショットは偶数・奇数ホールで担当を分け、以降は1打ずつ交代。少ない打数のチームがそのホールを取る |
| フォアボール(ベターボール) | 2人1組 | 各自1個(計4個) | 各自が自分のボールでプレーし、ペアのうち良い方のスコアをそのホールの成績とする |
| シングルス | 1対1 | 各自1個 | 最終日の 1対1のマッチプレー。12人全員が出場し、勝った選手のチームに1ポイント |
2人で1球を打つフォアサムはミスが許されない緊張感があり、ペアの相性が結果を大きく左右します。一方フォアボールは攻めの展開になりやすく、キャプテンの組み合わせの妙が大きな見どころです。男子のライダーカップ・プレジデンツカップとまったく同じフォーマットのため、一度仕組みを覚えれば3大会すべてを同じ見方で楽しめます。
両チームとも代表は 12名で、自動選出 + キャプテンの推薦(キャプテンズ・ピック)で構成されます。米欧で選出方式が少し異なるのが特徴です(Sky Sports(2026選出方式))。
ポイントは約2年(前回大会後から今大会直前まで)にわたって蓄積され、メジャーや上位大会ほど高いポイントが与えられます。2026年大会では、LET大会の上位10位、LETとLPGAの共催大会・メジャーの上位20位にポイントが付与され、その配点は前サイクルの2倍に設定されています。最新サイクルの正確な順位は公式ランキングで確認するのが確実です。下のランキングで現サイクルの順位を確認できます。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Nelly Korda | 2603.00 |
| 2 | Angel Yin | 1563.50 |
| 3 | Yealimi Noh | 1157.00 |
| 4 | Jennifer Kupcho | 1147.50 |
| 5 | Auston Kim | 1074.00 |
| 6 | Lauren Coughlin | 925.50 |
| 7 | Lindy Duncan | 909.50 |
| 8 | Andrea Lee | 903.50 |
| 9 | Allisen Corpuz | 897.50 |
| 10 | Megan Khang | 749.00 |
ソルハイムカップは「選手が個人の賞金を稼ぐ大会ではない」のが大原則です。優勝チームに分配される賞金は存在せず、選手は報酬ではなく大陸の名誉のためにプレーします。これがソルハイムカップの精神性を象徴する部分です。
優勝チームに贈られるのが、PING創業者カーステン・ソルハイムの名を冠したソルハイムカップ・トロフィーです。優勝チームは次回大会までの 2年間このカップを保持し、勝利の証として国・大陸全体で分かち合います。賞金が動かないからこそ、選手たちは普段の個人戦とは別次元の感情を見せ、涙や歓喜が交錯する人間ドラマがこの大会の最大の魅力になっています。
近年(過去6大会)の結果は以下の通りです。
| 年 | 開催地 | 勝者 | スコア |
|---|---|---|---|
| 2024 | ロバート・トレント・ジョーンズGC(米) | 米国 | 15.5-12.5 |
| 2023 | フィンカ・コルテシン(西) | ヨーロッパ(14-14で保持) | 14-14 |
| 2021 | インバネス・クラブ(米) | ヨーロッパ | 15-13 |
| 2019 | グレンイーグルズ(英) | ヨーロッパ | 14.5-13.5 |
| 2017 | デモインGCC(米) | 米国 | 16.5-11.5 |
| 2015 | ザンクト・レオン=ロート(独) | 米国 | 14.5-13.5 |
通算では米国が11勝7敗1分けとリードしています(2024年終了時点)(Solheim Cup公式 歴代結果)。
キャプテンも大会の華です。初代米国キャプテンはキャシー・ウィットワース、近年ではスウェーデンの女王アニカ・ソレンスタムがヨーロッパを率い、ノルウェーのスーザン・ペテルセンは2023年・2024年にヨーロッパキャプテンを務めました。次回2026年大会は、ヨーロッパをアニカ・ノルドクビスト、米国をアンジェラ・スタンフォードが指揮します(Sky Sports)。
ソルハイムカップは米国対ヨーロッパの枠組みで争う大会のため、日本選手は出場できません。これは実力の問題ではなく、大会の成り立ち上の地域区分によるものです。男子のライダーカップと同じ構造で、アジアやオセアニアの選手には門戸が開かれていません。
では、日本の女子選手が国・地域を背負って戦う対抗戦の舞台はどこかというと、オリンピック(個人戦ながら国別代表として出場)や、女子の国別対抗アマチュア選手権であるエスピリトサント・トロフィー(Espirito Santo Trophy)などがそれにあたります。プロの世界では五輪が、女子日本にとって最大級の「国を背負う舞台」と言えます。
出場こそできないものの、ソルハイムカップは観戦コンテンツとして日本の女子ゴルフファンにも人気が高く、世界のトッププレーヤーが見せるチーム戦の駆け引きと緊張感は、個人戦のツアーとはまた違った楽しみ方ができます。
日本では、ソルハイムカップは主に WOWOW が生中継・配信を担ってきました。2024年大会もWOWOW(BSチャンネル)および WOWOWオンデマンドで放送・配信されています。
加えて、CSの ゴルフネットワークでも関連番組が編成されることがあります。放送・配信権は大会ごとに変わるため、視聴前に各社の最新情報を確認するのが確実です。
注意したいのは時差です。米国開催の年は日本時間で深夜〜早朝にかけての中継となり、ヨーロッパ開催の年(2026年のオランダなど)は夕方〜深夜に観やすい時間帯になります。3日間にわたる長丁場のため、シングルスが行われる最終日の決着シーンを中心に追うのもおすすめです。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
ソルハイムカップは、ゴルフの主要な国際対抗戦(カップ戦)の一つに数えられます。
| 大会 | 対戦 | 性別 |
|---|---|---|
| ソルハイムカップ | 米国 対 ヨーロッパ | 女子 |
| ライダーカップ | 米国 対 ヨーロッパ | 男子 |
| プレジデンツカップ | 米国 対 インターナショナル(米欧以外) | 男子 |
ソルハイムカップは女子版のライダーカップにあたり、フォーマット(28ポイント・3種のマッチプレー)は男子のライダーカップ・プレジデンツカップとまったく同じです。一度仕組みを覚えれば3大会すべてを同じ見方で楽しめます。なお女子の国別対抗アマチュア戦としてはエスピリトサント・トロフィーがあり、日本選手はこちらに出場するチャンスがあります。
出られません。ソルハイムカップは米国代表とヨーロッパ代表で争う大会のためです。日本やアジアの選手は対象外で、女子日本が国を背負って戦う舞台はオリンピックや国別対抗アマチュア戦(エスピリトサント・トロフィー)などになります。
2年に1度です。創設当初は偶数年、その後の日程調整を経て、近年は再び偶数年(2024・2026…)の8〜9月に開催されています。
次回は2026年9月11〜13日、オランダのベルナルドゥス・ゴルフ(Bernardus Golf)で開催されます。オランダ開催は史上初で、第20回の記念大会です。
通算では米国が11勝7敗1分けとリードしています(2024年終了時点)。ただし2019〜2023年はヨーロッパが3大会連続でカップを保持していました。
出ません。優勝チームへの賞金分配はなく、選手は基本的に大陸の名誉のためにプレーします。
ソルハイムカップは女子版、ライダーカップは男子版です。どちらも米国対ヨーロッパで、3日間28ポイントを争うフォーマット(フォアサム・フォアボール・シングルス)はまったく同じです。
ゴルフメーカーPINGの創業者カーステン・ソルハイムにちなみます。ソルハイム夫妻が女子ゴルフの発展を願ってトロフィーを寄贈し、1990年に創設されたことが由来です。
最終更新: 2026-06-03