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プレジデンツカップ (Presidents Cup) 完全ガイド

プレジデンツカップは、アメリカ代表と「International(インターナショナル)」代表が2年に1度激突する男子プロゴルフの国際対抗戦です。1994年に創設され、米欧で争うライダーカップに出場できない欧州以外(アジア・オセアニア・南米・南アフリカなど)の選手のために生まれました。ライダーカップの無い偶数年に開催され、4日間で計30ポイントを奪い合うチーム戦です。最大の特徴は、松山英樹をはじめとする日本選手が代表として戦える「唯一のプロ対抗戦」であること。通算成績はアメリカが13勝1敗1分けと圧倒していますが、だからこそInternationalの逆襲に注目が集まります。この記事では成り立ち・フォーマット・選出方法・歴代結果、そして日本選手の参戦史までをまとめて解説します。

プレジデンツカップ2024の練習場(ロイヤルモントリオール)
プレジデンツカップ2024(ロイヤルモントリオール)の練習場。米vs Internationalの対抗戦 Caddyshack01 / Wikimedia Commons (CC BY 4.0)
U.S. Presidents Cup Points 基準週: 2026-05-31 (2026 シーズン)
順位選手ポイント
1 Scottie Scheffler 11031.00
2 Cameron Young 6634.00
3 Russell Henley 5165.00
4 Ben Griffin 4800.00
5 J.J. Spaun 4393.00
6 Collin Morikawa 4348.00
7 Chris Gotterup 3946.00
8 Justin Thomas 3930.00
9 Xander Schauffele 3813.00
10 Jacob Bridgeman 3684.00
上位 10 名 / 全 15 名 ・ 公式順位表で全順位を見る ↗

プレジデンツカップとは

プレジデンツカップは、アメリカ代表チームInternational(インターナショナル)代表チームが各12名で激突する男子プロゴルフの国際対抗戦です。運営は PGA TOUR。個人がスコアを競う通常のトーナメントとは異なり、ホールごとの勝敗を競うチーム対抗のマッチプレーで争われます(Presidents Cup公式)。

「Internationalチーム」とは、ヨーロッパ以外の世界の選手による混成チームです。具体的にはオーストラリア・韓国・日本・カナダ・南アフリカ・南米などの選手で構成されます。これは、先に存在した米欧対抗戦「ライダーカップ」に出場できない地域の名手たちにも対抗戦の舞台を、という発想から生まれた仕組みです。

大会は 1994年に創設され、ライダーカップと交互に、つまりライダーカップの無い偶数年に開催されます。「プレジデンツ(大統領)」の名は、開催時のアメリカ合衆国大統領が名誉名誉会長(honorary chairman)を務める伝統に由来します(Presidents Cup公式History)。

日本のゴルフファンにとって重要なのは、日本選手が代表として出場できる唯一のプロ国際対抗戦である点です。ライダーカップ(米vs欧州)には日本選手は出られませんが、プレジデンツカップならInternationalチームの一員として世界の強豪と肩を並べて戦えます。

歴史

第1回大会開催地ロバート・トレント・ジョーンズGCがあるレイクマナサス周辺の空撮
第1回大会(1994年)の舞台ロバート・トレント・ジョーンズGCが位置する、米バージニア州レイクマナサス周辺の空撮。 Ken Lund (Wikimedia Commons, CC BY-SA 2.0)

プレジデンツカップは 1994年、アメリカ・バージニア州のロバート・トレント・ジョーンズGCで第1回が開催されました。初回はアメリカが20-12で勝利しています(Presidents Cup公式History)。

Internationalチームにとって唯一の歓喜が 1998年。初めて米国外で行われたオーストラリア・ロイヤルメルボルンで、Internationalが 20.5-11.5 と大勝し、大会史上初めてアメリカを破りました。このとき日本の丸山茂樹が5戦全勝(5-0-0)の離れ業を演じ、強烈な印象を残しています(PGA TOUR(1998年International初制覇))。

もう一つの歴史的な一戦が 2003年、南アフリカ・ファンコートでの大会。最終的に 17-17 で並び、日没でプレーオフを打ち切ったため、両キャプテン(ゲーリー・プレーヤーとジャック・ニクラス)の合意で引き分け(カップ共有)となりました。これが大会唯一の引き分けです。

その後はアメリカが圧倒。2024年はカナダ・ロイヤルモントリオールで米国が 18.5-11.5 で勝利し、これで10連勝としました。Internationalの勝利は1998年の1度きりのままで、通算は米国の 13勝1敗1分けとなっています(PGA TOUR 2024記録)。

開催コース

プレジデンツカップは、アメリカInternational側の国(米国外)で交互に開催されるのが基本です。固定会場はなく、毎回その地域を代表する名コースが舞台になります。

近年〜今後の主な開催地は以下の通りです。

開催コース 国・地域
2017 リバティ・ナショナル アメリカ(ニュージャージー)
2019 ロイヤルメルボルン オーストラリア
2022 クエイルホロー アメリカ(ノースカロライナ)
2024 ロイヤルモントリオール カナダ
2026 メディナCC アメリカ(イリノイ/シカゴ)

過去には米国側で TPCハーディングパーク(サンフランシスコ)など、International側でロイヤルメルボルン(豪)や韓国・仁川のジャック・ニクラスGCコリア(2015年)なども舞台になりました。次回 2026年はアメリカ・シカゴ近郊のメディナCC で開催されます(Presidents Cup公式 コース紹介)。

開催時期・フォーマット

プレジデンツカップは 2年に1度、偶数年の9月下旬〜10月に開催されます。本戦は 4日間で、両チーム 各12名が出場し、合計 30ポイントを奪い合います(Presidents Cup公式FAQ)。

4日間の構成は次の通りです。

日程 セッション 試合数・ポイント
木曜 フォアサム または フォアボール 5試合(5ポイント)
金曜 (木曜と逆の形式) 5試合(5ポイント)
土曜 フォアサム + フォアボール 8試合(8ポイント)
日曜 シングルス 12試合(12ポイント)

各試合は勝てば1ポイント、引き分け(ハーフ)なら両チームに0.5ポイントずつ。先に15.5ポイントに到達したチームが優勝します。15-15の同点で終わった場合は前回王者がカップを保持します(Golf Monthly(フォーマット解説))。

フォーマット (Ryder Cupとの違い)

プレジデンツカップとライダーカップは「2人1組のチーム・マッチプレー」という骨格は同じですが、ポイント総数と試合数が異なります

項目 プレジデンツカップ ライダーカップ
総ポイント 30 28
開催日数 4日間 3日間
シングルス 12試合 12試合
対戦 米vs International(欧州以外) 米vsヨーロッパ

プレジデンツカップは木〜土の3日間でフォアサム(ペアが1球を交互に打つ)とフォアボール(各自が自分のボールで打ち、良い方のスコアを採用)を計18試合行い、日曜のシングルス12試合を加えて30ポイントを争います。ライダーカップより1日長く、ポイント総数も2多いのが特徴です。優勝ラインは過半数の 15.5ポイントです(Presidents Cup公式FAQ)。

代表選出 (選出ポイント)

両チームとも代表は 12名で、自動選出6名 + キャプテン推薦(キャプテンズ・ピック)6名で構成されます。

2026年大会では、TOUR Championship終了後(2026年8月31日)時点のOWGRでInternationalの自動枠が確定する設計で、自動資格を得るには対象期間に15試合以上のOWGR公式戦出場が必要とされています(Presidents Cup公式 標準(International))。

ライダーカップとの大きな違いは、International側の自動選出がOWGR(世界ランキング)ベースである点です。最新サイクルの正確な順位は公式ランキングで確認できます。下のランキングで現サイクルの選出順位を確認できます。

Internationalチーム選出ポイント (現サイクル) 基準週: 2026-05-24
順位選手ポイント
1 Si Woo Kim 3.91
2 Hideki Matsuyama 3.61
3 Min Woo Lee 3.02
4 Jason Day 2.36
5 Adam Scott 2.18
6 Nico Echavarria 2.13
7 Corey Conners 2.06
8 Ryan Fox 1.92
9 Ryo Hisatsune 1.89
10 Nick Taylor 1.87
上位 10 名 ・ 公式順位表 ↗

日本選手の参戦

プレジデンツカップは、日本選手が代表として戦える唯一のプロ国際対抗戦です。その主役が松山英樹。2013年にアメリカ・ミュアフィールドビレッジ(オハイオ州)で初出場(世界ランキングによる自動選出で、プロとしての出場)を果たし、以降 2013・2015・2017・2019・2022・2024 と通算 6大会連続でInternationalチームの主力を担ってきました(PGA TOUR(2024 Internationalチーム記録))。2024年ロイヤルモントリオールでは、コーチでもある丸山茂樹がキャプテンズ・アシスタントを務め、松山を支えました。

日本選手の歴史は古く、1996年に尾崎将司(ジャンボ)1998年に丸山茂樹と尾崎直道(ジョー)が出場。とりわけ丸山は1998年に 5戦全勝、2000年にも代表入りし、日本人として屈指のプレジデンツカップ実績を残しています。

次世代では、日本ツアー賞金王の金谷拓実が世界ランキングを上げ、2026年メディナ大会での初出場が期待される有力候補に挙げられています。

賞金とトロフィー

Presidents Cup US Points上位10
米国チームの選出ポイント。インターナショナル側は別ランキングで選出 ゴルフスケール集計・presidentscup.comより

プレジデンツカップは、選手が個人の賞金を稼ぐ大会ではありません。優勝チームへの賞金分配は無く、選手は報酬ではなく名誉のためにプレーします。

その代わり、大会で生まれた資金は選手が指定するチャリティ(慈善団体)に寄付される仕組みが伝統となっており、長年にわたって多額の寄付を積み上げてきました。これがプレジデンツカップの精神性を象徴する部分です。

優勝チームに贈られるのが、プレジデンツカップ・トロフィー。優勝チームは次回大会までの2年間、このカップを保持します(Presidents Cup公式)。

歴代結果

Adam Scott teeing off at the Presidents Cup
インターナショナルチームの主力として長年活躍するアダム・スコット Hone Morihana / Wikimedia Commons (CC BY 2.0)

近年(過去6大会)の結果は以下の通りです。

開催地 勝者 スコア
2024 ロイヤルモントリオール(加) アメリカ 18.5-11.5
2022 クエイルホロー(米) アメリカ 17.5-12.5
2019 ロイヤルメルボルン(豪) アメリカ 16-14
2017 リバティ・ナショナル(米) アメリカ 19-11
2015 ジャック・ニクラスGCコリア(韓) アメリカ 15.5-14.5
2013 ミュアフィールドビレッジ(米) アメリカ 18.5-15.5

通算成績はアメリカが 13勝1敗1分けと圧倒的に優勢です。Internationalの勝利は 1998年ロイヤルメルボルンの1度のみ、引き分けは 2003年ファンコートの1度のみで、それ以外はすべてアメリカが制しています(Presidents Cup(Wikipedia・通算成績))。

2024年大会はアメリカが10連勝を達成。一方のInternationalは2019年ロイヤルメルボルンで16-14と惜敗するなど善戦の年もあり、米国の連勝を止められるかが毎回の最大の焦点になっています。次回2026年メディナ大会では、アメリカのキャプテンをブラント・スネデカー、Internationalのキャプテンをジェフ・オギルビーが務めます。

日本での視聴方法

日本では、プレジデンツカップは主に ゴルフネットワーク(CS/ゴルフネットワークプラス)が生中継・配信を担ってきました。直近の2024年大会もBS/CSのゴルフネットワークと配信サービスの U-NEXT で生中継され、WOWOW・ABEMA・DAZNでの中継はありませんでした(放送・配信権は大会ごとに変わるため、視聴前に各社の最新情報を確認するのが確実です)。

注意したいのは時差です。アメリカ開催の年は日本時間で深夜〜早朝にかけての中継となり、アジア・オセアニア開催の年(ロイヤルメルボルンや韓国など)は日本時間でも観やすい時間帯でリアルタイム観戦しやすくなります。4日間にわたる長丁場のため、松山英樹の試合と、決着がつきやすい最終日(日曜)のシングルスを中心に追うのもおすすめです。

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料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。

関連大会

プレジデンツカップは、ゴルフの3大国際対抗戦(カップ戦)の一つに数えられます。

大会 対戦 性別
プレジデンツカップ アメリカ 対International(欧州以外) 男子
ライダーカップ アメリカ 対 ヨーロッパ 男子
ソルハイムカップ アメリカ 対 ヨーロッパ 女子

プレジデンツカップは、ライダーカップに出られない地域の選手のため 1994年に創設され、ライダーカップの無い偶数年に開催されます。3大会とも基本はマッチプレー形式のため、フォーマットを理解すれば同じ見方で楽しめます。米欧対抗のライダーカップ、その女子版のソルハイムカップと合わせて押さえておくと、国際対抗戦の全体像がつかめます。

よくある質問

日本選手は出られる?

出られます。プレジデンツカップは『アメリカ 対International(ヨーロッパ以外の混成)』の対抗戦で、日本選手はInternationalチームの一員として出場できます。松山英樹は2013年以降、6大会連続で出場している主力です。プロの国際対抗戦で日本選手が代表になれるのは、実質この大会だけです。

ライダーカップとどう違う?

対戦の枠組みが違います。ライダーカップは『アメリカ 対 ヨーロッパ』、プレジデンツカップは『アメリカ 対International(ヨーロッパ以外)』です。また総ポイントもライダーカップが28、プレジデンツカップは30と異なり、プレジデンツカップは4日間(ライダーカップは3日間)で行われます。

次回はいつ・どこで?

次回は2026年、アメリカ・イリノイ州シカゴ近郊のメディナ・カントリークラブで開催されます。アメリカのキャプテンはブラント・スネデカー、Internationalのキャプテンはジェフ・オギルビーが務めます。

通算成績はどちらが優勢?

アメリカが圧倒的に優勢で、通算13勝1敗1分けです。Internationalの勝利は1998年ロイヤルメルボルンの1度のみ、引き分けは2003年ファンコート(南アフリカ)の1度のみです。

賞金は出る?

選手個人への優勝賞金は出ません。プレジデンツカップは名誉を懸けて戦う大会で、大会で生まれた資金は選手が指定するチャリティに寄付される伝統があります。

松山英樹は何回出場している?

2013・2015・2017・2019・2022・2024と、通算6大会連続で出場しています。2013年にアメリカのミュアフィールドビレッジでプロとして初出場して以来、Internationalチームの主力を務めています。

Internationalチームの選出基準は?

代表12名のうち、自動選出6名は世界ランキング(OWGR)上位から選ばれます(ヨーロッパのライダーカップ資格を持つ選手は除外)。残り6名はキャプテンの推薦(キャプテンズ・ピック)です。

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出典・公式リンク

最終更新: 2026-06-08