クリーブランドは1979年、ロジャー・クリーブランドがアメリカ・カリフォルニア州ハンティントンビーチで創業しました。創業時はパーシモンウッドの復刻クラブが主力でしたが、1990年代後半から RTX 系ウェッジで業界を席巻し、現在ではウェッジ専業の代表格として確立しています。創業者のロジャー・クリーブランド本人は、後にキャロウェイのウェッジ設計者として活躍することになる人物です。
2007年に住友ゴム工業(Dunlop Sports)がアパレル大手 Quiksilver からクリーブランドを買収し、現在は同社傘下で運営されています。本拠地は引き続きカリフォルニア州ハンティントンビーチで、姉妹ブランドのスリクソン・ゼクシオと R&D・ツアーオペレーションを共有する体制。住友ゴム傘下では、ウェッジを担当するクリーブランド、ドライバー〜アイアンを担当するスリクソン、シニア向けプレミアムを担当するゼクシオ、という役割分担が確立しています。
ウェッジは RTX 6 ZipCore、RTX ZipCore、CBX、SMART SOLE 4、Mack Daddy(過去)など複数ライン構成で、PGA ツアーの上位選手から平均スコア100前後のアマチュアまで幅広く対応します。RTX 系はツアー寄りの性能重視、CBX 系はアイアンの延長として使えるキャビティ構造、SMART SOLE はバンカー・グリーン周りでのやさしさ重視と、難易度・用途で明確に住み分けられた構成です。
パターも独自にラインナップしており、HB SOFT、Frontline、SMART SOLE などミドル価格帯のモデルを揃えています。価格帯はウェッジ単品で1〜2万円、ツアー寄りの RTX 6 ZipCore でも2〜3万円と、競合のタイトリスト Vokey(同等価格帯)と肩を並べる設定です。
ツアー使用率は PGA ツアーで Vokey に次ぐクラス。姉妹ブランドであるスリクソンの契約プロ(ブルックス・ケプカ、シェーン・ローリー、松山英樹、キーガン・ブラッドリー、J.J.スポーン ほか)の多くがウェッジに Cleveland RTZ/RTX 系を使用しており、住友ゴム傘下ブランド連携の強みになっています。日本国内ではフォーティーンと並んで「ウェッジ専業ブランド二強」として認知されており、アマチュア層にも RTZ・RTX・CBX・SMART SOLE の使い分けが浸透しています。
国内ウェッジ層では「クリーブランドとフォーティーンの二強」と呼ばれることが多いですが、性格は対照的です。クリーブランドは住友ゴム傘下の米国拠点で量産+ツアー対応の R&D を回すグローバルブランドで、価格帯1〜3万円のミドル帯。フォーティーンは国内工房系(メッキ仕上げ、ロフト1度刻みのバリエーションなど)で、価格帯2〜4万円のミドルアッパー帯。米国ツアー実績を取りたいならクリーブランド、国内工房感とロフト刻みの細かさを取りたいならフォーティーン、という選び分けが基本です。
クリーブランドが独立したウェッジ専業ブランドであるのに対し、Vokey はタイトリスト傘下のウェッジ専業シリーズ(マスタークラフツマンのボブ・ボーケイが設計)。両者ともツアー使用率は高く、価格帯もほぼ同等(2〜3万円)。タイトリストのドライバー〜アイアンを使うゴルファーはバッグ統一の意味で Vokey を選ぶケースが多く、それ以外のブランドのドライバー・アイアンを使うゴルファーはクリーブランドを選ぶ、という棲み分けが定番です。
住友ゴム傘下の3兄弟ブランドとして、クリーブランド(ウェッジ)、スリクソン(ドライバー〜アイアン)、ゼクシオ(シニア向けプレミアム)の役割分担が明確です。バッグの中身をスリクソン+クリーブランドの組み合わせで揃えるアスリート層、ゼクシオ+クリーブランドで揃えるシニア層といった、ブランド一貫性を保ちつつカテゴリーごとに最適なものを選ぶスタイルが定番化しています。