ゲージデザイン(Gauge Design)は、創業者デヴィッド・ウィットラム(David Whitlam)が主宰する米カリフォルニア州拠点のパター専業ブランドです。創業者ウィットラムはカナダ・エドモントン出身でゴルフを8歳から始めたバックグラウンドを持ち、カリフォルニア州サンマルコスのカリフォルニア州立大学を卒業後、サンディエゴゴルフアカデミーを経てパター設計の世界に入りました。創業以来すべてのパターを自身でデザインし、削り出しから組み上げまでを管理するスタイルを取っています。
ブランドラインは2系統あり、トラディショナル寄りで番手別シリーズ展開を行うGauge Designライン(GA1 SPI Tech、D-Fitなどのモデル)と、年間限定モデルやコレクター向けのコンセプチュアルなデザインに振ったWhitlam Golfラインに分かれます。Gauge DesignはCNC削り出しで全プロセスを米国内で行う100% Made in USAを掲げており、ツアープロからの認知も含めて累計50勝超を主張するロングセラーブランドの一つです。
日本国内では2024〜2025年からの取扱いが本格化し、専門店経由でのオーダー注文が中心となっています。フィッティング志向と工房感を両立させるポジションで、量販ルートでは流通しないニッチなブランドです。
ラインナップは大きくGauge DesignラインとWhitlam Golfラインの2系統で構成されます。Gauge DesignはGA1 SPI TechなどのSPI(Sound / Performance / Inertia)系を中心に、303ステンレスやGSS(軟鉄)など複数素材で番手展開する製造体制で、ヘッド形状はブレード/マレットとも揃います。Whitlam Golf側は年間限定の少量生産・コンセプチュアルな造形が特徴で、コレクター向けの位置付けが強いラインです。
価格帯はGauge Designラインで実売15〜25万円、Whitlam Golf限定モデルやプレミアム素材(GSS、SS Tour等)で30万円超のレンジに入ることもあります。スコッティ・キャメロンの限定CIRCLE T系・ベティナルディの上位Studio Stock系と並ぶプレミアム工房系のレンジです。
削り出しの精度を売りにしている点はベティナルディ・クロノス・パイレッティと共通しますが、ゲージデザインは「カスタムオーダーを前提にデザイナー自身が組み上げる」という工房密着型のフローが特に強調されており、ヘッド・ホーゼル・カラー・ウェイト構成を細かく指定するオーダー方式に寄っています。
ベティナルディが「100% Made in USA」のイリノイ工房系プレミアム、スコッティ・キャメロンがAcushnet傘下のフラッグシップという位置付けに対し、ゲージデザインは「デザイナー本人が削り出しから組み上げまで関与する個人工房色の強さ」が個性です。生産規模は両者よりも小さく、その分カスタマイズ自由度と希少性が高いポジションを取ります。
クロノス・パイレッティもゲージデザインと同じく独立系の工房パターブランドですが、ゲージデザインはWhitlam Golf側で年間限定のコンセプチュアルなデザインを継続しており、コレクターズアイテムとしての性格がより強めです。クロノスがミドル〜プレミアム帯のミルドパター、パイレッティが伝統的アンサー系の現代解釈に振っているのに対し、ゲージデザインは「デザイナーの作家性」が前面に出ています。
フィッティング前提という点ではEdelと志向が近いですが、EdelがEAS/SMSなど量産展開もするブランドであるのに対し、ゲージデザインはほぼすべてが受注ベースのカスタムオーダーで、量産プロダクトを大量に出さない点が異なります。「市場ラインナップ」よりも「個別オーダー」の比重が高いのがゲージデザインの基本姿勢です。