スコッティ・キャメロンは1991年、ドン・T・スコット・キャメロンがカリフォルニア州サンマルコスで創業したパター専業ブランドです。創業者本人はミズノやクリーブランドなど他社でパター設計の経験を積んだ後に独立、自身の名前を冠したブランドを立ち上げました。1994年に Acushnet Holdings がブランドを買収し、現在まで Titleist 傘下のパター専業ブランドとして運営されています。
ブランドの転機となったのが1996年からのタイガー・ウッズによる Newport 系の使用です。1999年にメジャー獲得時に使用された「Newport 2 GSS」はゴルフ史に残る一本となり、Titleist/スコッティ・キャメロンというブランドの地位を一気に押し上げました。本社のスコッティ・キャメロン パター スタジオ(カリフォルニア州サンマルコス)では現在も全モデルが設計・テストされています。
現行ラインナップは Newport / Newport 2(アンサー型ブレード)、Phantom / Phantom X(マレット系)、Special Select、Super Select、Studio Style、Newport 11.5 など多岐にわたります。製造は CNC による削り出しミルド製法が中心で、ハンドフィニッシュを組み合わせるためソリッドで反発控えめの打感が特徴。フェースのフライス目(ミーリングパターン)も世代ごとに刷新されています。
価格帯はプレミアム帯で実売7〜15万円、限定モデル(CIRCLE T 刻印のツアー支給品など)は中古市場で50万円超になるものもあります。Acushnet 傘下中で最高単価のブランドであり、削り出しの工程と限定数のバランスがブランド価値を支えています。
ツアー使用率はパターメーカー中で最も高く、PGA ツアーで Titleist のドライバー〜アイアンを使うトッププロのほぼ全員がパターをスコッティ・キャメロンで揃えるという構造になっています。タイガー・ウッズは1996年以降一貫して Newport 系を使用しており、ジャスティン・トーマスやジョーダン・スピースなど現役のメジャー優勝者にも愛用者が多数います。
スコッティ・キャメロンのシャフトを発売年順に並べた年表。歴代モデルから廃番モデルまで横断比較できます。
スコッティ・キャメロンが削り出しミルド製法(CNC 切削+ハンドフィニッシュ)でプレミアム価格帯(実売7〜15万円)を打ち出しているのに対し、オデッセイは鋳造ボディ+ホワイトホットインサートで実売3〜5万円のミドル価格帯。打感もスコッティ・キャメロンがソリッドで反発控えめ、オデッセイが軟質ウレタンの柔らかいフィールと真逆のキャラクターです。
ベティナルディは「100% Made in USA」を掲げる工房系プレミアムパターメーカーで、削り出し製法という点ではスコッティ・キャメロンと共通しますが、生産規模・流通網・ツアー実績で大きな差があります。スコッティ・キャメロンが「ツアーで使われている王道」、ベティナルディが「工房感のあるこだわり派向け」という位置付けの違い。
スコッティ・キャメロンは1994年から Acushnet(Titleist の親会社)傘下のパター専業ブランドとして運営されています。流通・契約プロは Titleist と共有しており、バッグの中身をドライバー〜アイアン Titleist、ウェッジ Vokey、パター Scotty Cameron で揃えるのが PGA ツアーで定番化したスタイルです。