Korn Ferry Tour(コーンフェリーツアー)は、PGA TOURが運営する男子の下部ツアーで、世界最高峰のPGA TOURへ上がるための主要な登竜門です。1990年に「Ben Hogan Tour」として創設され、Nike・Buy.com・Nationwide・Web.comとスポンサーを替えながら、2019年から現在の名称になりました。年間ポイントランキングの上位20名が翌季のPGA TOURカードを獲得でき、さらにシーズン中に3勝すると即座に昇格できる「Battlefield Promotion」という独自の制度もあります。2026年シーズンは石川遼が主戦場として参戦しており、日本のファンの注目度も高まっています。本記事では、ツアーの仕組み・歴史・昇格制度・注目選手・日本での視聴方法までを整理します。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Ross Steelman | 2221.37 |
| 2 | Sandy Scott | 2190.80 |
| 3 | Ian Holt | 1617.77 |
| 4 | Alistair Docherty | 1579.96 |
| 5 | Alvaro Ortiz | 1532.82 |
| 6 | Austin Hitt | 1491.40 |
| 7 | Cole Sherwood | 1483.16 |
| 8 | Doc Redman | 1466.33 |
| 9 | Blades Brown | 1401.51 |
| 10 | Tommy Morrison | 1289.12 |
Korn Ferry Tour(コーンフェリーツアー)は、PGA TOURが運営する男子プロゴルフの下部ツアーです(PGA TOUR公式)。北米を中心に中南米なども含めて年間25試合前後が組まれ、世界最高峰のPGA TOURを目指す選手たちが1年を通してしのぎを削ります。
位置付けを一言でいえば「PGA TOURへの主要な登竜門(プルービンググラウンド)」です。ここで年間を通して好成績を残した選手が、翌シーズンのPGA TOUR出場権(ツアーカード)を手にします。近年のPGA TOURスター選手の多くが、このツアーを経て世界の舞台へと駆け上がってきました。
プレーの中心は4日間72ホールのストロークプレーで、ルールやコースセッティングもPGA TOURに準じます。賞金規模こそPGA TOURには及びませんが、出場選手のレベルは非常に高く、「世界で2番目に層の厚い男子ツアー」とも評されます。
このツアーの歴史は、名前(=冠スポンサー)がコロコロ変わってきたことでも知られています。当時のPGA TOURコミッショナー、ディーン・ビーマンの主導で 1990年に「Ben Hogan Tour」として創設されました。スポンサーは名手ベン・ホーガンの名を冠したベン・ホーガン・ゴルフ社で、初年度は30試合・1試合の賞金総額はおよそ10万ドルという小さなツアーでした(PGA TOUR公式)。
その後の名称の変遷は次の通りです。
| 期間 | ツアー名 | 冠スポンサー |
|---|---|---|
| 1990〜1992 | Ben Hogan Tour | ベン・ホーガン・ゴルフ社 |
| 1993〜1999 | Nike Tour | ナイキ |
| 2000〜2002 | Buy.com Tour | Buy.com |
| 2003〜2012 | Nationwide Tour | ネーションワイド保険 |
| 2012〜2019 | Web.com Tour | Web.com |
| 2019〜現在 | Korn Ferry Tour | コーンフェリー(人材コンサル会社) |
2019年6月、PGA TOURはロサンゼルスに本拠を置く人材コンサルティング企業コーンフェリーと10年契約を結び、Web.comに代わる冠スポンサーとして現在の名称になりました(Golf Digest)。名前は変われど、「PGA TOURへの登竜門」という役割は創設以来一貫しています。
2026年シーズンは1月11〜14日のThe Bahamas Golf Classic at Atlantis Paradise Island(バハマ)で開幕し、10月8〜11日のKorn Ferry Tour Championship(The Federal Club/バージニア州グレンアレン)が最終戦です。公式日程に載る大会は全25試合。1〜4月はバハマ・パナマ・コロンビア・アルゼンチン・チリ・メキシコの中南米ラウンドを含み、5月以降は米国内を転戦します。
| 日程(2026) | 大会 | 会場(州・国) | 優勝者 |
|---|---|---|---|
| 1/11〜14 | The Bahamas Golf Classic at Atlantis Paradise Island | Ocean Club (Paradise Island, Bahamas) | Taylor Dickson |
| 1/18〜21 | The Bahamas Great Abaco Classic at The Abaco Club | The Abaco Club on Winding Bay (Great Abaco, Bahamas) | Ian Holt |
| 1/29〜2/1 | The Panama Championship | Club de Golf de Panama (Panama City, Panama) | Ian Holt |
| 2/5〜8 | Astara Golf Championship presented by Mastercard | Fundadores Course (Bogota, Colombia) | James Nicholas |
| 2/26〜3/1 | 119 Visa Argentina Open presented by Macro | Jockey Club (Buenos Aires, Argentina) | Alistair Docherty |
| 3/5〜8 | Astara Chile Classic presented by Scotiabank | Prince of Wales Country Club (Santiago, Chile) | Doc Redman |
| 3/26〜29 | Club Car Championship at The Landings Golf & Athletic Club | The Landings Golf & Athletic Club - Deer Creek (Savannah, GA) | Davis Lamb |
| 4/2〜5 | LECOM Suncoast Classic | Lakewood National Golf Club - Commander Course (Lakewood Ranch, FL) | Jeremy Gandon |
| 4/16〜19 | Tulum Championship at PGA Riviera Maya | PGA Riviera Maya (Tulum, Mexico) | Dylan Menante |
| 5/14〜17 | Colonial Life Charity Classic | The Woodcreek Club (Elgin, SC) | Cole Sherwood |
| 5/21〜24 | Visit Knoxville Open | Holston Hills Country Club (Knoxville, TN) | Doc Redman |
| 5/28〜31 | UNC Health Championship | Raleigh Country Club (Raleigh, NC) | Alvaro Ortiz |
| 6/4〜7 | BMW Charity Pro-Am presented by TD SYNNEX | Thornblade Club (Greer, SC) | Ben Kohles |
| 6/11〜14 | OccuNet Classic presented by Amarillo National Bank | Tascosa Golf Club - La Paloma Course (Amarillo, TX) | Zack Fischer |
| 6/25〜28 | Memorial Health Championship presented by LRS | Panther Creek Country Club (Springfield, IL) | Drew Nesbitt |
| 7/9〜12 | The Blue Championship | TPC Colorado (Berthoud, CO) | Ross Steelman |
| 7/23〜26 | Evans Scholars Invitational | The Glen Club (Glenview, IL) | Tommy Morrison |
| 7/30〜8/2 | Utah Championship presented by Zions Bank and Intermountain Health | Ogden Golf & Country Club (Ogden, UT) | Derek Hitchner |
| 8/6〜9 | Pinnacle Bank Championship presented by Woodhouse | The Club at Indian Creek (Omaha, NE) | Frankie Harris |
| 8/13〜16 | Albertsons Boise Open presented by Chevron | Hillcrest Country Club (Boise, ID) | Ross Steelman |
| 8/20〜23 | AdventHealth Championship | Blue Hills Country Club (Kansas City, MO) | Yuta Sugiura(杉浦悠太) |
| 9/10〜13 | Simmons Bank Open for the Snedeker Foundation | Vanderbilt Legends Club - North Course (Franklin, TN) | Alvaro Ortiz |
| 9/17〜20 | Nationwide Children's Hospital Championship | Ohio State University Golf Club Scarlet Course (Columbus, OH) | Sandy Scott |
| 10/1〜4 | Compliance Solutions Championship | The Patriot Golf Club (Owasso, OK) | Sandy Scott |
| 10/8〜11 | Korn Ferry Tour Championship presented by Virginia's Richmond Region | The Federal Club (Glen Allen, VA) | (開催中) |
日程・会場・優勝者は公式(PGA TOUR公式Korn Ferry Tourスケジュール)の2026-10-09時点。年間ポイントの順位は下の「年間ポイントと昇格制度」の順位表で確認できます。
Korn Ferry Tour最大の魅力は、シーズンを通したポイントランキングでPGA TOUR昇格者が決まる点にあります。各大会の成績に応じてポイントが加算され、シーズン最終戦のKorn Ferry Tour Championship終了時点での順位で昇格者が確定します(PGA TOURエリジビリティ)。
ポイント上位20名が、翌季のPGA TOURカードを獲得します。この「20」という数字は、それまでの30名から2025年シーズンに向けて削減されたもので、昇格枠が狭まったぶん終盤の争いはいっそう熾烈になっています(PGA TOUR Points List)。21〜60位の選手は、翌季もKorn Ferry Tourのフル出場権を維持します。
もう一つ重要なのが Battlefield Promotion(バトルフィールド・プロモーション) です。これはシーズン中に3勝を挙げた選手は、ポイント順位を待たずその場で即PGA TOURへ昇格できるという制度で、1997年から続く伝統的なルールです。圧倒的な強さを見せた選手を、年の途中でも一気に上の舞台へ引き上げる仕組みといえます。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Ross Steelman | 2221.37 |
| 2 | Sandy Scott | 2190.80 |
| 3 | Ian Holt | 1617.77 |
| 4 | Alistair Docherty | 1579.96 |
| 5 | Alvaro Ortiz | 1532.82 |
| 6 | Austin Hitt | 1491.40 |
| 7 | Cole Sherwood | 1483.16 |
| 8 | Doc Redman | 1466.33 |
| 9 | Blades Brown | 1401.51 |
| 10 | Tommy Morrison | 1289.12 |
Korn Ferry Tourに出場するための主なルートは次の3つです。
Q-Schoolの第1ステージには、世界ランキング101〜200位の選手や、PGA TOUR・Korn Ferry Tour・DP World Tour・日本ツアー(JGTO)などで予選通過実績のある選手などがエントリーできます。原則としてプロ選手が対象で、誰でも気軽に出られるわけではありません。
Korn Ferry Tourは基本的に「どの試合も昇格ポイントが懸かった真剣勝負」ですが、とくに節目となる大会があります。
Korn Ferry Tour Championship(最終戦) シーズンを締めくくる一戦で、ここでの順位によってPGA TOURカードの行方が最終決定します。文字通り選手生命を左右する舞台で、毎年ドラマが生まれます。2026年からはバージニア州のザ・フェデラル・クラブで開催されます。
Korn Ferry Tour Finals(終盤4試合) 賞金総額が各150万ドルに引き上げられ、優勝者に600ポイントが与えられる終盤戦。下位からの逆転昇格を狙う選手にとって最後のチャンスとなります。
そのほか、Astara Golf Championship(中南米)やVisit Knoxville Open、Nationwide Children's Championshipなど、北米・中南米各地で個性的な大会が組まれています。PGA TOURの看板大会のような派手さはありませんが、「ここで結果を出せば人生が変わる」という緊張感が、このツアーならではの見どころです。
Korn Ferry Tourの価値は、ここを巣立った選手たちのその後の活躍が証明しています。スコッティ・シェフラー、ジャスティン・トーマス、ザンダー・シャウフェレ、ウィル・ザラトリスなど、現在のPGA TOURを代表するスター選手の多くがこのツアー出身です(PGA TOUR公式)。下部ツアーで揉まれた経験が、トップ選手への土台になっているわけです。
2025年シーズンはジョニー・キーファーが2勝・9度のトップ10でポイント1位となり、2026年PGA TOURカードを獲得した20名の筆頭となりました(Golf Digest)。
日本人選手の挑戦 2026年シーズンは、かつての天才少年 石川遼が「PGA TOUR昇格」を目標に、日本ツアーではなくKorn Ferry Tourを主戦場に選んで参戦しています。石川は2025年末のPGA TOUR Q-School最終ステージで34位タイとなり、上位5名のPGAカード獲得は逃したもののKorn Ferry Tourの出場権を得ました(GDO)。ほかにも杉浦悠太、大西魁斗といった日本の若手が同ツアーに挑んでいます。
なお、松山英樹はこのKorn Ferry Tourを経由していません。松山はアジアアマチュア選手権優勝でマスターズ出場権を得て世界の舞台に出ると、その後は世界ランキングと招待によって直接PGA TOURへ進んだ、いわば「例外的なエリートルート」をたどった選手です。
Korn Ferry Tourはこれまで日本での中継が限られていましたが、石川遼の参戦をきっかけに視聴環境が広がりました。
放送・配信の体制は年やシーズンによって変わるため、契約前に各サービスの最新情報をご確認ください。スコアやリーダーボードはPGA TOUR公式サイト・公式アプリでも確認できます。
Korn Ferry Tourは、世界の男子ツアーの「階段」の中ほどに位置しています。
こうした多層構造によって、若手やステータスを失った選手にも「勝ち上がれば必ず上が開ける」という道筋が用意されているのが、北米のツアー体系の特徴です。
Korn Ferry TourはPGA TOURが運営する下部(育成)ツアーで、PGA TOURへの主要な登竜門です。年間ポイントランキングの上位20名が、翌シーズンのPGA TOURカード(出場権)を獲得します。逆にPGA TOURで出場権を失った選手がKorn Ferry Tourに降りてくることもあり、両者は入れ替えの関係にあります。
シーズン中に3勝を挙げた選手が、年間ポイント順位を待たずにその場で即PGA TOURへ昇格できる制度です。1997年から続く伝統的なルールで、突出した成績を残した選手を年の途中でも一気に上の舞台へ引き上げる仕組みです。
原則としてプロ選手が対象です。出場するにはPGA TOUR Q-School(4段階の予選会)を勝ち上がるなどして出場権を得る必要があり、誰でも気軽に出られるわけではありません。
松山英樹はアジアアマチュア選手権優勝でマスターズ出場権を獲得して世界の舞台に出ると、その後は世界ランキングと大会招待を通じて直接PGA TOURへ進みました。下部ツアーを通らずトップに到達した、いわば例外的なエリートルートをたどった選手です。
2026年シーズンは石川遼が「PGA TOUR昇格」を目標に主戦場として参戦しているほか、杉浦悠太や大西魁斗といった若手も挑戦しています。石川は2025年末のPGA TOUR Q-Schoolを通じて出場権を得ました。
2026年シーズンは全25試合で賞金総額2,700万ドルです。レギュラーシーズンの大会は賞金総額が最低100万ドル、シーズン終盤の4試合(Finals)は各150万ドルに増額されます(PGA TOUR / Golf News Net公表ベース)。PGA TOURには及びませんが、下部ツアーとしては高水準です。
最終更新: 2026-10-09