- 全方位のダイナミックバランス設計を採用
- 理論に縛られず振れるキャッシュインの造形
- 公式が左右両打に対応と説明する形状
フェースバランスもトゥハングも持たない全方位バランス設計で、ストローク理論に縛られずに振れることを狙ったクロノスゴルフのキャッシュイン。ゼロロフトの初代ANCHORと、現代的に組み直したAnchor Birdmoreの2機種で構成される。
ANCHORはクロノスゴルフのなかでもっとも思想がはっきりした一族で、フェースバランスでもトゥハングでもない「全方位でバランスが取れる」状態を狙ったキャッシュインだ。多くのパターがストロークの型に合わせて重心配置を決めるのに対し、型のほうを問わず自由に振らせることを設計の出発点に置いている。ブランドの分類でもトラッドスタイルに置かれ、古典的な輪郭を現代の解釈で組み直した位置付けになる。
初代ANCHORは2017年に登場し、11L17カーボンスチールの削り出しにゼロロフト設計とスレート色の被膜を組み合わせた一本。現行のAnchor BirdmoreはS303を削り出し、ロフトを2度に付け直したうえで新しいダイナミックバランス設計を採用する。ゼロロフトで転がりを急ぐ初代に対し、現行機は打ち出しに余裕を持たせたのが世代の違いだ。
ヘッド重量は初代が380グラム、現行機が370グラムで、いずれも同ブランドのブレードやマレットより重い部類に入る。重さがストロークの往復を落ち着かせ、キャッシュインの平らなフェースが狙いを素直に返す。ライ角は初代が71度、現行機が70度と近く、構えの高さを大きく変えずに乗り換えられる関係にある。
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | ライ角 | ヘッド重量 |
|---|---|---|---|---|
| #Putter | 2.0° | ✕ | 70.0° | 370 g |
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | ライ角 | ヘッド重量 |
|---|---|---|---|---|
| #Putter | -° | ✕ | 71.0° | 380 g |
ストロークの型が定まっていない人にこそ向くシリーズだ。フェースバランスにもトゥハングにも寄せず全方位でバランスを取る設計のため、自分の振り方に合う重心配置を探す作業そのものが不要になる。理論より感覚でターゲットへ打ち出したい人と相性がよい。
これから新品で手に入れるならAnchor Birdmoreが現実的な選択になる。初代は公式サイト上で販売終了扱いだからだ。ロフトを2度に付け直したことで打ち出しに余裕が生まれ、グリーンが速い場面でも転がりを急がせすぎない方向に振られている。
転がりの速さを最優先するなら初代ANCHORを探す価値がある。ゼロロフト設計は打ち出し直後から順回転へ移りやすく、ボールを浮かせずに転がし切りたい人には初代の設定が刺さる。軟らかいカーボンスチール由来の当たりも初代ならではだ。
左打ちの人にとっても検討しやすい。公式は2機種とも左右どちらでも構えられる仕様と説明しており、選択肢が限られがちな左打ちでも同じ設計思想を選べる。重めのヘッドはロングパットの距離感を作るうえでも扱いやすい。
一方で、フェースを開閉させて球筋を作りたいタイプには窮屈だ。自動的に振れることの裏返しで、意図的な操作の幅は最初から狙われていない。円弧の大きいストロークを持ち味にするなら、同ブランドのスラントネックやシームレスネックのブレードのほうが素直に振れる。
| モデル | 転がり | 打感 | 操作性 | 寛容性 | 構えやすさ | ひと言 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ANCHOR | ◎ | ◎ | △ | ○ | ◎ | ゼロロフトで転がりを急ぐ初代キャッシュイン |
| Anchor Birdmore | ○ | ○ | △ | ○ | ◎ | 新バランス設計をまとった現行キャッシュイン |
2機種に共通するのは、フェースの向きが感じ取りやすく開閉が少ないという挙動だ。計測機器を使った国内の検証記事でも、ヘッドが自動的に動いてくれる性格として紹介されている。差が出るのはロフトと素材で、ゼロロフトの初代は打ち出し直後から順回転へ移りやすく、ロフトを付け直した現行機は打ち出しに余裕がある。素材は軟らかいカーボンスチールからステンレス系へ移り、手応えはやや締まる。
同パターカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
1036位/全1156モデル (90%・高め)
同パターカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
| モデル | 👍 良い点 | 👎 気になる点 |
|---|---|---|
| ANCHOR |
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| Anchor Birdmore |
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