日本女子オープンゴルフ選手権は、日本の女子ゴルファーにとって最高峰の「ナショナルオープン(国の威信をかけたオープン大会)」です。主催は男子の日本オープンと同じ日本ゴルフ協会(JGA)。1968年に創設され、現在は毎年9〜10月に全国の名門コースを持ち回りで開催されます。アメリカのシェブロン選手権やAIG全英女子オープンといった「世界5大女子メジャー」とは別系統の、日本国内のメジャー大会です。アマチュアにも門戸が開かれ、世界ランキング枠を通じて海外勢が出場する年もあり、国内女子ゴルフの一年を締めくくる国際色ある一戦になっています。
日本女子オープンゴルフ選手権は、日本ゴルフ協会(JGA)が主催する女子のナショナルオープンです。ナショナルオープンとは、その国を代表して開かれる、プロ・アマの区別なく頂点を争うオープン大会のこと。男子の「日本オープン」の女子版にあたり、国内女子ゴルフの最高格の大会の一つに位置づけられます。
ここで初心者がいちばん混乱しやすいのが、世界の「5大女子メジャー」とは別物だという点です。シェブロン選手権・全米女子オープン・KPMG全米女子プロ・アムンディ エビアン選手権・AIG全英女子オープンの5つは、アメリカやヨーロッパの団体が主催する世界規模のメジャー。一方の日本女子オープンは、JGAが運営する日本国内のメジャーで、系統がまったく異なります。ただし出場資格に世界ランキング(ロレックスランキング)枠があるため、海外のトップ選手が出場する年もあり、国際色を帯びることがあります。
また、同じ「女子の日本一決定戦」でも、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)が主催する「日本女子プロゴルフ選手権」とは主催団体も性格も別です(違いは最後の「関連大会」で詳しく説明します)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 日本女子オープンゴルフ選手権競技 |
| 主催 | 日本ゴルフ協会(JGA) |
| 創設 | 1968年(1971年からJGA主催・現名称) |
| 開催時期 | 毎年9〜10月(秋季) |
| 会場 | 全国の名門コースを持ち回り |
| 競技形式 | 4日間・72ホール ストロークプレー |
| 位置づけ | 女子のナショナルオープン(国内メジャー) |
| 世界5大女子メジャーとの関係 | 別系統(国内メジャー)。世界ランキング枠あり |
大会の歴史は1968年、「TBS女子オープン」としてスタートしました。記念すべき第1回を制したのは、のちに全米女子プロゴルフ選手権を制覇する樋口久子。当時「23歳60日」での初代女王でした(JGA歴代優勝者)。
1971年から主催がJGAに移り、大会名も現在の「日本女子オープン」に改称。以後、日本のトッププロとトップアマが集う、国内女子ゴルフの最重要大会へと成長しました。樋口久子は通算8勝(1968・69・70・71・74・76・77・80年)を挙げ、いまも大会最多優勝記録を保持しています。
世代を象徴する優勝者も数多く生まれました。2005年には宮里藍が当時の大会最年少で初優勝し、最終日には約2万人ものギャラリーが詰めかけて女子ゴルフ史上最多級の観客動員を記録(ALBA)。2016年には、当時17歳のアマチュア・畑岡奈紗が史上最年少優勝という快挙を達成しました。畑岡はその後もプロとして勝ち続け、本大会で複数回の優勝を飾っています。
| 年 | 主な出来事 |
|---|---|
| 1968 | 第1回(TBS女子オープンとして創設)/樋口久子が初代女王 |
| 1971 | 主催がJGAに移管、現在の「日本女子オープン」に改称 |
| 2005 | 宮里藍が当時の大会最年少で初優勝(約2万人の観客動員) |
| 2016 | 17歳のアマチュア畑岡奈紗が史上最年少優勝 |
| 2024 | JGA創立100周年の記念大会。竹田麗央が初優勝 |
日本女子オープンは固定会場を持たず、毎年、開催する都道府県を変えながら全国の名門コースを持ち回りで開催されます。男子の日本オープンと同じく、JGAが各地の伝統あるコースを舞台に選び、その年ごとに難しいセッティングを施すのが特徴です。フェアウェイは絞られ、ラフは深く、グリーンは速く硬く仕上げられるため、ナショナルオープンならではの「我慢のゴルフ」が問われます。
直近の会場は次の通りです。
| 年(回) | 会場 | 所在 |
|---|---|---|
| 2026(第59回) | 宝塚ゴルフ倶楽部 | 兵庫 |
| 2025(第58回) | チェリーヒルズゴルフクラブ | 兵庫 |
| 2024(第57回) | 大利根カントリークラブ 西コース | 茨城 |
| 2023(第56回) | 芦原ゴルフクラブ(海コース) | 福井 |
会場は年ごとに変わるため、コースの全長・パー・名物ホールもその都度変わります。最新の開催コースと特徴は、毎年JGA公式サイトの大会ページで発表されます(JGA公式)。
日本女子オープンは毎年9〜10月(秋季)に開催され、国内女子ツアーのシーズン終盤を彩る大一番です。
競技は4日間・72ホールのストロークプレー。原則として2日目(金曜)終了後に予選カットが行われ、上位の選手が土・日の決勝ラウンドへ進みます。72ホール終了時に同スコアで首位が並んだ場合は、プレーオフで勝者を決めます。
賞金規模は国内女子ツアーでもトップクラスです。2019年以降は賞金総額1億5,000万円・優勝賞金3,000万円(GDO)。優勝者にはJGA女子オープン杯に加え、NHK杯・内閣総理大臣杯が授与され、さらに3年間のシード権(JLPGAツアーメンバーの場合)が与えられます。アマチュアやノンツアーメンバーの優勝時はシード期間の扱いが異なります。ローアマチュア(アマチュア最上位)にはJGAローアマチュア杯・NHKローアマチュア杯が贈られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 時期 | 毎年9〜10月 |
| 形式 | 4日間・72ホール ストロークプレー |
| カット | 原則2日目終了後 |
| 同スコア首位 | プレーオフ |
| 賞金総額 | 1億5,000万円(2019年以降) |
| 優勝賞金 | 3,000万円 |
ナショナルオープンらしく、プロ・アマを問わず幅広いルートで出場権が用意されているのが日本女子オープンの大きな特徴です。JLPGAツアーのシード権を持つ選手でも、下記の資格を満たさなければ出場できません。主な出場資格は次の通りです(Wikipedia:年表・資格概観、最新の正確な規定はJGA公式で要確認)。
このように、賞金ランキングだけでなく世界ランキング枠・アマチュア枠・地区予選が組み合わされているため、ベテランから10代のアマチュア、海外勢までが同じ舞台に立てるのが魅力です。
歴代の優勝者には、日本女子ゴルフ史を象徴する名前が並びます。最多優勝は樋口久子の8勝。岡本綾子(1993・1997年)、宮里藍(2005年)ら各時代のスターが頂点に立ってきました。
とりわけ語り継がれるのが、2016年に当時17歳のアマチュア・畑岡奈紗が成し遂げた史上最年少優勝です。畑岡はプロ転向後も本大会で勝ち続け、複数回の優勝を記録しています。近年は若手の活躍が目立ち、2024年はJGA創立100周年の記念大会で竹田麗央が初優勝。同年3週前の日本女子プロ選手権と合わせ「日本タイトル年間2冠」を達成し、樋口久子・畑岡奈紗に次ぐ史上3人目の快挙となりました(JGA公式)。2025年(第58回)はチェリーヒルズゴルフクラブで堀琴音が初優勝を飾りました(JGA公式)。
| 年 | 優勝者 | 会場 |
|---|---|---|
| 2025 | 堀琴音 | チェリーヒルズGC(兵庫) |
| 2024 | 竹田麗央 | 大利根CC西(茨城) |
| 2023 | 原英莉花 | 芦原GC海(福井) |
| 2022 | 勝みなみ | 紫CCすみれ(千葉) |
| 2021 | 勝みなみ | 烏山城CC(栃木) |
| 2020 | 原英莉花 | ザ・クラシックGC(福岡) |
| 2019 | 畑岡奈紗 | ココパリゾートクラブ 白山(三重) |
| 2016 | 畑岡奈紗(アマ) | 烏山城CC(栃木)/17歳・史上最年少V |
| 2005 | 宮里藍 | 戸塚CC西(神奈川) |
※樋口久子(8勝)が大会最多優勝。なお2009年大会では横峯さくらが優勝者・宋ボベとのプレーオフに敗れて2位となっており、本大会の優勝経験はありません。
日本女子オープンは、NHKが共催しており、原則としてNHK総合テレビ(NHKプラスを含む)とBSで生中継されます(JGA観戦案内・TV放映)。地上波で決勝ラウンドが見られるのは、国内メジャーならではの強みです。
注意点として、本大会はJGA管轄の大会のため、JLPGAツアー公認試合を配信するU-NEXTなどのネット配信は実施されません。リアルタイムでスコアを追いたい場合は、JGA公式サイトのリーダーボードが便利です。
放送時間・番組編成は年によって変わるため、視聴の際はその年の最新の放送予定(NHKおよびJGA公式)を確認してください。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
日本女子オープンは、国内の女子メジャーの中でもJGAが主催する唯一の「ナショナルオープン」です。ここで、よく混同される大会との違いを整理しておきましょう。
■ 日本女子プロゴルフ選手権との違い 同じ「日本一決定戦」でも、日本女子オープンはJGA主催でアマチュアも出場できるオープン大会、日本女子プロ選手権はJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)主催でプロのみが出場する大会です。主催団体が異なり、出場資格も性格も別物です。男子で言えば、JGA主催の「日本オープン」と各プロ団体主催の大会の関係に近いと考えると分かりやすいでしょう。
■ 世界5大女子メジャーとの違い シェブロン選手権・全米女子オープン・KPMG全米女子プロ・アムンディ エビアン選手権・AIG全英女子オープンは、アメリカ・ヨーロッパの団体が主催する世界規模のメジャー。日本女子オープンはこれらとは別系統の、JGAによる日本国内のメジャーです。世界ランキング枠を通じて両者が交わることはありますが、格付けの体系は独立しています。
国内女子ゴルフの全体像をつかむなら、母体となるJLPGAツアーや、もう一つの国内女子メジャーもあわせて押さえておくとよいでしょう。
いいえ、別系統です。シェブロン選手権・全米女子オープン・KPMG全米女子プロ・アムンディ エビアン選手権・AIG全英女子オープンの5つは、アメリカ・ヨーロッパの団体が主催する世界規模のメジャー。日本女子オープンは日本ゴルフ協会(JGA)が主催する、日本国内のメジャー大会です。ただし出場資格に世界ランキング枠があるため、海外のトップ選手が出場する年もあります。
できます。出場資格にロレックス(世界)ランキング上位枠があり、基準日時点の上位選手が出場対象になります。実際に海外の有力選手が出場し、国際色を帯びる年もあります。過去には韓国・台湾・中国などの選手が優勝したこともあります。
アマチュアも出場できます。日本女子オープンは『ナショナルオープン(プロ・アマを問わないオープン大会)』で、日本女子アマチュア選手権の優勝者やナショナルチームの代表選手、最終予選会の通過者などに出場枠があります。2016年には当時17歳のアマチュア・畑岡奈紗が史上最年少で優勝しました。
2019年以降は賞金総額1億5,000万円、優勝賞金3,000万円です(それ以前の2006〜2018年は総額1億4,000万円・優勝2,800万円でした)。国内女子ツアーの中でもトップクラスの賞金規模で、優勝者にはJGA女子オープン杯・NHK杯・内閣総理大臣杯と、3年間のシード権(JLPGAツアーメンバーの場合)も与えられます。
主催団体と出場資格が違います。日本女子オープンはJGA(日本ゴルフ協会)が主催し、アマチュアも出場できるオープン大会。日本女子プロ選手権はJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)が主催し、プロのみが出場する大会です。どちらも国内女子のメジャーですが、運営の系統が異なります。
最多優勝は樋口久子の8勝です。最年少優勝は、2016年に当時17歳のアマチュアとして制した畑岡奈紗の記録です。岡本綾子(2勝)や宮里藍(2005年)も歴代王者に名を連ねています。
NHKが共催しており、原則としてNHK総合テレビ(NHKプラス含む)とBSで生中継されます。地上波で決勝ラウンドを見られるのが国内メジャーの魅力です。本大会はJGA管轄のため、JLPGAツアー公認試合向けのネット配信(U-NEXTなど)は実施されません。スコア速報はJGA公式サイトのリーダーボードで確認できます。
最終更新: 2026-06-04