Ladies European Tour (LET) は、ヨーロッパを本拠とする女子プロゴルフの最高峰ツアーです。1979年に始まり、欧州各国のナショナルオープンを軸に年30試合前後を世界5大陸で転戦します。2020年からは米国のLPGA Tourと「共同運営」体制をとり、両ツアー共催の大会も増加。年間女王は1年を通したポイントレースOrder of Merit(現在の呼称はRace to Costa del Sol)の1位で決まり、欧州vs米国の対抗戦ソルハイムカップ欧州チームを選ぶ母体でもあります。本記事では、LETの仕組み・歴史・出場権・主要大会・注目選手・日本での見方までを初めての方にもわかりやすく整理します。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Charley Hull | 789961.14 |
| 2 | Casandra Alexander | 666093.59 |
| 3 | Leona Maguire | 293038.99 |
| 4 | Anna Huang | 277006.39 |
| 5 | Shannon Tan | 271863.85 |
| 6 | Carlota Ciganda | 248312.14 |
| 7 | Kelsey Bennett | 246453.07 |
| 8 | Anna Nordqvist | 228768.74 |
| 9 | Agathe Laisne | 213551.11 |
| 10 | Jeeno Thitikul | 201092.93 |
LETは Ladies European Tour(レディース・ヨーロピアンツアー) の略で、ヨーロッパを本拠とする女子プロゴルフの最高峰ツアーです。運営は英国に本部を置く Ladies European Golf Venture Limited(LEGV) が担い、欧州各国のナショナルオープン(各国オープン)を中心に、年30試合前後を世界各地で開催しています(LET公式)。
最大の特徴は、米国のLPGA Tourとの統合運営体制です。2020年1月にLPGAとの共同事業として運営会社LEGVが発足し、以降はLPGA・欧州ツアー(現DP World Tour)・R&Aの代表が経営に関与する形で運営されています(LPGA公式)。これにより両ツアー共催(co-sanctioned)の大会が増え、欧州の選手が米国の舞台へ、米国・世界の選手が欧州の舞台へと行き来しやすくなりました。
2026年シーズンは 21か国・5大陸で30大会、賞金総額は 4,000万ユーロ近く(約3,900万ユーロ超) とツアー史上最高規模に達する見込みで、地理的な広がりも賞金規模も拡大が続いています(Women & Golf)。
LETのルーツは 1978年に英国・アイルランドのPGA内に女子部門(WPGA)が設立されたことに始まり、1979年にカールスバーグを冠スポンサーとする女子ツアーとして本格スタートしました(Ladies European Tour(Wikipedia))。
1980〜90年代は欧州女子の黄金期で、Laura Davies(ローラ・デイビス/英)、Helen Alfredsson(ヘレン・アルフレッドソン/スウェーデン)、後に世界を席巻する Annika Sorenstam(アニカ・ソレンスタム/スウェーデン) らがツアーから育ち、世界の舞台へ羽ばたきました。
転機となったのが 2020年のLPGAとの統合運営合意です。米国LPGAと組むことで運営基盤が安定し、賞金総額は発足初年で約1,800万ユーロ・24大会へと一気に拡大しました(LPGA公式)。
近年の年間女王(Order of Merit 1位)を見ると、女子ゴルフのグローバル化がよくわかります。2025年はShannon Tan(シャノン・タン/シンガポール) が、シンガポール人として初めてOrder of Meritを制覇しました(Sky Sports)。
LETは 暦年制で、おおむね 2〜3月に開幕し、11〜12月に最終戦を迎えます。シーズンは中東・アフリカ・アジア・欧州・オセアニアを巡る国際日程で、年により30試合前後が組まれます。
2026年シーズンは 21か国・5大陸で30大会を開催。サウジアラビアでの PIFサウジ・レディース・インターナショナル(2月、リヤド)などで早期に開幕し、シーズンを通して欧州各国オープンが続きます(Women & Golf)。
| 時期 | 主な内容 |
|---|---|
| 2〜3月 | 中東・アフリカ・アジアで開幕(PIFサウジ・レディース等) |
| 4〜6月 | 欧州各国オープンが本格化 |
| 7〜9月 | 夏の欧州シーズン(英・北欧などの主要戦) |
| 10〜11月 | 終盤戦から最終戦へ |
| 最終戦 | Andalucia Costa del Sol Open de España(スペイン)で年間女王が確定 |
シーズンを締めくくる最終戦はスペイン・アンダルシアの Andalucia Costa del Sol Open de España で、ここまでの成績で年間女王(Order of Merit 1位)が決まります(LET公式)。
LETの年間女王は Order of Merit(オーダー・オブ・メリット) の1位で決まります。これは各大会の成績(賞金やポイント)を1年かけて積み上げる年間ランキングで、現在は「Race to Costa del Sol(レース・トゥ・コスタ・デル・ソル)」というブランド名で運用されています。上位入賞者にはシーズン末に総額25万ユーロのボーナスプールが用意され、最終戦Andalucia Costa del Sol Open de Españaで年間1位が確定します(Race to Costa del Sol(LET公式))。
Order of Meritが重要なのは、年間女王の称号だけでなく、翌季のシード(出場優先順位)や、ソルハイムカップ欧州チームの選出にも直結するからです。コツコツ上位フィニッシュを重ねた「その年いちばん安定して強かった選手」が頂点に立つ仕組みです。
2025年はShannon Tan(シンガポール) が制し、シーズン2勝(Amundi German Masters・Hero Women's Indian Open)で初の年間女王に。3勝を挙げたルーキーの Mimi Rhodes(ミミ・ローズ/英) が最終戦まで争った末に2位となりました(Sky Sports)。最新の順位は下のランキングで確認できます。
| 順位 | 選手 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | Charley Hull | 789961.14 |
| 2 | Casandra Alexander | 666093.59 |
| 3 | Leona Maguire | 293038.99 |
| 4 | Anna Huang | 277006.39 |
| 5 | Shannon Tan | 271863.85 |
| 6 | Carlota Ciganda | 248312.14 |
| 7 | Kelsey Bennett | 246453.07 |
| 8 | Anna Nordqvist | 228768.74 |
| 9 | Agathe Laisne | 213551.11 |
| 10 | Jeeno Thitikul | 201092.93 |
LETの出場権は、大きく次の3つのルートで得られます。
① Qualifying School(予選会/通称Lalla Aicha Q-School) シードを持たない選手がツアー出場権(カード)を争う予選会です。複数ステージを勝ち上がり、最終予選(Final Qualifying)は最大90ホールのストロークプレー(72ホール後にカット) で行われ、上位の選手に翌季のLET出場権が与えられます(LET Q-School(LET公式))。
② LET Access Series(LETAS/下部ツアー)からの昇格 下部ツアーである LET Access Series の年間ランキング上位者は、翌季のLET出場権を獲得します。欧州女子ゴルフの登竜門で、若手が実績を積んで這い上がるルートです。
③ 国際枠・統合運営による相互出場 LPGAとの統合運営により、両ツアー共催大会や、世界ランキング・主要メジャーを通じた相互の出場機会があります。Q-Schoolの最終予選にもLPGA QシリーズやEpson Tour、世界ランキング上位の選手が一定枠で参加できるなど、国際的に開かれた設計になっています(LET Q-School(LET公式))。
LETは 欧州各国のナショナルオープンを骨格としつつ、近年は高賞金の国際シリーズが看板になっています。
また、女子メジャーの一部(アムンディ・エビアン選手権、AIG全英女子オープン)はLETでも共催・連動しており、欧州の選手にとって世界の頂点を狙う舞台になっています。
LETには、欧州を代表するトッププロが名を連ねます。ソルハイムカップ欧州チームの主力でもある以下の選手が中心です。
こうした選手の多くはLETとLPGAの両方でプレーしており、統合運営によって「欧州で育ち、世界で勝つ」キャリアパスが定着しています。なお2026年シーズン序盤(5月末時点)は Casandra Alexander(南アフリカ) がOrder of Meritを引っ張る展開となっています。
LET単独主催の大会は、日本国内の地上波・BSで中継されることはほとんどありません。基本は LET公式のYouTubeチャンネルやデジタル配信で、ライブやハイライトを追う形になります(LET公式)。
ただし、LPGAとの共催大会や、エビアン選手権・AIG全英女子オープンといった女子メジャーは、日本でも WOWOW などで放送・配信されることがあります。注目大会(特に共催メジャー)は、その都度WOWOWや各配信サービスの編成を確認するのが確実です。
時差はおおむね 7〜8時間(欧州中心部で日本より7〜8時間遅い)。欧州開催の大会は日本時間の夕方〜深夜にプレーが進むことが多く、ライブ観戦の際は時差を意識すると見やすくなります。
料金・配信内容は変更されることがあります。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
下部ツアーとして、LETは LET Access Series(LETAS) を運営しています。ここで年間上位に入るとLETへの昇格権が得られる、欧州女子ゴルフの育成ツアーです。
統合運営パートナーは米国の LPGA Tour です。2020年以降の共同運営により、共催大会や相互の出場機会が広がっています。
連動する国際イベントとしては、欧州vs米国の対抗戦 ソルハイムカップが最重要です。欧州チームはLETを主な選出母体としており、さらに女子メジャーの アムンディ・エビアン選手権(欧州唯一のメジャー)や AIG全英女子オープンとも深くつながっています。
2020年1月から、LETは米国のLPGA Tourと「共同運営」体制をとっています。運営会社Ladies European Golf Venture Limited(LEGV)を共同で立ち上げ、LPGA・欧州ツアー(現DP World Tour)・R&Aの代表が経営に関与。これにより両ツアー共催の大会が増え、欧州と米国・世界の選手が舞台を行き来しやすくなりました。
欧州vs米国の対抗戦ソルハイムカップでは、欧州チーム12名のうち8名が自動選出、4名がキャプテン推薦です。2024年大会では、自動枠の内訳は『LETのソルハイムカップ・ポイント上位2名』+『すでに選出された選手を除く、世界ランキング(Rolex Women's World Rankings)上位のLETメンバー6名』でした。つまりLETでの活躍と世界ランキングの両方が選出の鍵になります。
現状、LETをフル参戦の主戦場とする日本人選手は多くありません。日本のトップ選手はJLPGAやLPGA(米女子)を主戦場とする傾向が強いためです。一方で、LPGAとの共催大会や女子メジャー、Q-Schoolを通じて日本人選手がLETの舞台に登場する機会はあります。
サウジアラビアの政府系ファンドPIFが支える高賞金の国際シリーズです(旧称Aramco Team Series)。個人戦とチーム戦を組み合わせた形式が特徴で、2026年は5大会・賞金総額1,500万ドル規模。LPGAと共催で米ラスベガス(Shadow Creek)に新設されたAramco Championshipも含み、LETの看板シリーズになっています。
LETの下部(育成)ツアーであるLET Access Series(LETAS)です。欧州各地で開催され、年間ランキング上位の選手に翌季のLET出場権が与えられます。若手やQ-Schoolで上位カードを逃した選手が、実績を積んでLETへ昇格するための登竜門です。
Order of Merit(現ブランド名Race to Costa del Sol)の年間1位は『欧州女子の年間女王』の称号を得ます。上位入賞者にはシーズン末に総額25万ユーロのボーナスプールが配分され、さらに翌季のシード(出場優先順位)や、ソルハイムカップ欧州チーム選出でも有利になります。
最終更新: 2026-06-03