- No.4〜7がクロムモリブデン鋼、No.8以降は軟鉄
- ニューフローマイクロスロットを番手別に作り分け
- 前作より薄肉化したフェースで反発性能を向上
Mizuno Pro 243アイアンは2023年9月15日発売の24x世代キャビティ。No.4〜7にクロムモリブデン鋼、No.8〜GWに軟鉄を使い、1セットで飛びと打感を切り替える。マッスルバックの241と中空の245に挟まれた、狙って攻める中上級者のためのツアーキャビティだ。
Mizuno Pro 243アイアンは、241・243・245の3機種同時で2023年9月15日に発売された24x世代の中軸。メーカーは飛距離性能とコントロール性能の両立を追求したモデルと位置付けており、海外では「ツアーキャビティ」として紹介される。ミズノのR&D責任者デビッド・ルウェリンは、3機種のなかで243が最も進化したと語り、その理由をCAD上の設計ではなく鍛造の現場が仕様に追い付いた製造面の進歩に求めている。
素材はNo.4〜7がクロムモリブデン鋼(SCM420)精密鍛造、No.8〜GWがマイルドスチールS25CM。ロング側は初速、ショート側は感触という役割分担を1セットの中で切り替える構成になっている。キャビティ裏には番手別のニューフローマイクロスロットを配し、No.4・5は幅を広げて高弾道を、No.6・7は幅を狭めて操作性を、No.8以降はスロットを設けず打感を優先する。ソールはヒール側とトゥ側を削り込んだ形状で接地面を短くしている。
フェース部からネック部までを一体成型する世界特許製法グレインフローフォージドHDに、打球音を設計するハーモニックインパクトテクノロジーを組み合わせるのは3機種共通。243はこれに加えて前作223よりフェースを薄肉化して反発性能を引き上げたとメーカーが公表している。仕上げはニッケルクロム銅下メッキ・サテンで、キャビティにはEFバッジとTPU複合バッジが入る。
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | ライ角 | フェースプログレッション |
|---|---|---|---|---|
| #4 | 22.0° | ✕ | 60.0° | 3.1mm |
| #5 | 25.0° | ✕ | 60.5° | 5.0mm |
| #6 | 28.0° | ✕ | 61.0° | 5.0mm |
| #7 | 32.0° | ✕ | 61.5° | 5.0mm |
| #8 | 36.0° | ✕ | 62.0° | 5.0mm |
| #9 | 40.0° | ✕ | 62.5° | 5.0mm |
| #PW | 44.0° | ✕ | 63.0° | 5.0mm |
| #GW | 48.0° | ✕ | 63.0° | 4.2mm |
| シャフト名 | フレックス | バランス | クラブ重量 (g) | シャフト重量 (g) | トルク |
|---|---|---|---|---|---|
| DYNAMIC GOLD 120 | S200 | D2 (#4,5,6,7,8,9) / D3 (#P,G) | 431.0 g (#7) | 118 g | - |
| シャフト名 | フレックス | バランス | クラブ重量 (g) | シャフト重量 (g) | トルク |
|---|---|---|---|---|---|
| N S PRO MODUS3 TOUR 105 | S | D1 (#4,5,6,7,8,9) / D2 (#P,G) | 420.0 g (#7) | 106.5 g | 1.7 |
ミスの許容を求めず、番手ごとの弾道を自分で設計したい中上級者に243は向く。ロング側のクロムモリブデン鋼が初速と高さを稼ぎ、ショート側の軟鉄がグリーン周りの感触を担うため、1セットのなかで役割を切り替えたい層にとっての現実解になる。No.4からGWまで揃い、241にはないGWまでセットで組めるのも実用上の強みだ。
一方で、243には打ち手を選ぶ癖がある。ゴルフライターの鶴原弘高はブレードが小ぶりなのにトゥ側に重さが寄っていて振りづらいと評し、クラブフィッターの小倉勇人も見た目以上にトゥ側にエネルギーがあると指摘した。ティーチングプロの石井良介は、クラブを縦方向に使わない打ち手にはその重さが支えになると補足しており、相性がはっきり分かれる。
ロフトの立ち方に身構える必要はない。ミズノのプロダクトディレクター、クリス・ボシャールはロング・ミドルが十分飛ぶからスコアリングアイアンのロフトを現代化したと説明しており、飛距離競争ではなく距離ピッチを揃えるための設定だと位置付けている。実際に海外メディアの試打では、前世代のツアー系モデルより高く上がって降下角も立つという評価が出ている。
3兄弟の住み分けは、打感と操作性の極致なら241、飛びとコントロールの両立なら243、やさしさと高さを取るなら中空の245。国内の試打サイトの座談会では、241と245は設計の並びが近く243だけ対象ゴルファーの位置がずれているという見立てが示され、241と245はコンボが組みやすい一方で243はセット全体を243で揃えたほうがイメージが整うとも語られている。
ミズノ内では、飛距離と寛容性を主軸に置くJPX 925系がマス向けを担い、Mizuno Proは狙って打つ性能を前提にした最高峰のライン。前世代の223とは骨格が共通なので、薄肉フェースと番手別スロットの作り込みに価値を感じるかが買い替えの判断軸になる。
| モデル | 飛距離 | 弾道 | 操作性 | 寛容性 | 打感 | ひと言 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Mizuno Pro 243 | ○ | 中 | ○ | ○ | しっかり | 飛びとコントロールを両立するツアーキャビティ |
| Mizuno Pro 241 | △ | 中-低 | ◎ | △ | しっとり | 打感と操作性に振り切ったマッスルバック |
| Mizuno Pro 245 | ◎ | 中-高 | ○ | ◎ | 詰まった手応え | 中空のプレイヤーズディスタンス |
243の立ち位置は「キャビティ=やさしい」という先入観と噛み合わない。海外メディアはこのモデルを寛容性で選ぶクラブではないと明言し、対象を絞った上級者向けのカテゴリに置いている。数字の上では7番32度と241より2度立つが、狙いは飛距離の底上げそのものではなく、ロングを高く運んでショートを止めるという番手ごとの役割分担にある。
市場全クラブの中でこのモデルがどこに位置するか(赤=このモデル)
ストレート・高弾道 タイプ
市場全体の分布における位置(赤=このモデルの該当ビン)
57位/全683本 (8%・重め)
124位/全622本 (20%・大きい)
同アイアンカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
326位/全374モデル (87%・高め)
| モデル | 👍 良い点 | 👎 気になる点 |
|---|---|---|
| Mizuno Pro 243 |
|
|
| Mizuno Pro 241 |
|
|
| Mizuno Pro 245 |
|
|