韓国は日本と条件がよく似ている。国土は狭く、冬はラウンドできない時期があり、ゴルフ場のプレー費は決して安くない。それでもゴルフの参加人口は日本を上回り、女子ツアーは世界ランキング上位に選手を送り出し続けている。 この記事では、韓国のゴルフ市場の大きさと中身、KLPGAの規模、選手が育つ仕組み、そして屋内のシミュレーターでラウンドするスクリーンゴルフという独自の発明を、公表されている統計にあたって整理する。日本と比べるときに何が同じで何が違うのかを、数字の定義まで含めて確かめていく。 先に断っておくと、韓国のゴルフ人口には同じ2023年でも624万人と700万人超という2つの数字がある。調査の枠組みが違うためで、どちらかが誤りという話ではない。
韓国のゴルフ参加人口には、出所の違う2つの数字がある。
大韓ゴルフ協会(KGA)の『2023韓国ゴルフ指標』は、全国の20歳以上70歳未満の成人1万人を対象にした調査で、2023年に1回以上ゴルフ活動に参加した人を624万人、参加率を16.9%と推計している。新規参加者は1.2%だった。一方、ユウォンゴルフ財団とソウル大学スポーツ産業研究センターの『韓国ゴルフ産業白書2024』は、2023年のゴルフ人口を700万人超としている。前者は成人を母集団にした標本調査、後者は市場の価値構造をたどる分析で、そもそも数え方が違う。
日本のゴルフ参加人口は2024年で480万人(推移は日本のゴルフ人口の記事を参照)。総人口では日本が韓国を上回るのに、参加人口では下回っている。ここが韓国市場を見るときの出発点になる。
市場規模のほうは白書に一本化されている。2023年の韓国ゴルフ市場は22兆4,330億ウォンで、前年から8%伸びた。
| 区分 | 2023年 | 構成比 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 本源市場(プレーそのものへの支出) | 8兆1,750億ウォン | 全体の36.4% | — |
| うちコースでのプレー | 4兆8,030億ウォン | 本源市場の58.8% | -7.7% |
| うちスクリーンゴルフ | 2兆3,590億ウォン | 本源市場の28.9% | +7.5% |
| 派生市場 | 14兆2,590億ウォン | 全体の63.6% | — |
| うち用品 | 11兆4,440億ウォン | — | +14.7% |
| うちゴルフ観光 | 1兆2,410億ウォン | — | +43.6% |
| うち観戦 | 590億ウォン | — | +13% |
| 合計 | 22兆4,330億ウォン | 100% | +8% |
目を引くのは2点ある。ひとつは、コースでのプレーが減っているのにスクリーンゴルフは伸びていること。もうひとつは、市場の3分の2が用品・観光・観戦といった派生市場で、なかでも用品が11兆ウォンを超えていることだ。
ゴルフ活動の中身も日本とは違う。KGAの調査では、主に利用する施設を実内スクリーンと答えた人が参加者の2.7%、ゴルフ場が88.9%、屋外練習場が8.4%だった。ただしこれは「どこを主に使うか」の分類であって、支出の大きさとは別の話である。施設ごとの利用実態は次のとおりで、スクリーンはゴルフ場より頻度が高く単価が低い。
| 施設 | 年間利用回数 | 月平均支出 |
|---|---|---|
| ゴルフ場 | 6.8回 | 45.8万ウォン |
| 屋外練習場 | 18.1回 | 22.9万ウォン |
| 実内スクリーン | 14.5回 | 17.6万ウォン |
海外へ出る動きも大きい。KGAの調査では、海外でのゴルフ経験者の65.8%が2023年に渡航しており、行き先はタイ42.1%、フィリピン32.2%、ベトナム28.0%、日本26.1%だった。日本は韓国ゴルファーの主要な渡航先のひとつになっている。
KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)は1978年に韓国プロゴルフ協会の女子プロ部として生まれ、1988年2月2日に分離独立した。2026シーズンのレギュラーツアーは31大会・総賞金347億ウォン、1大会あたりの平均賞金は11.2億ウォンで、協会は歴代最大規模と発表している。
伸び方が日本と違う。集計区分がそろっている2015年以降で見ると、KLPGAの賞金総額は2015年から2024年で約79%増えた。同じ期間の日本女子ツアーの増加は約31%である(いずれも各年の総額から算出)。2005年の30.6億ウォンと比べると、2026年の347億ウォンは11倍を超える。
では金額そのものはどちらが大きいのか。通貨が違うので換算しないと比べられない。為替レートを100ウォン=10.88円(2026年8月3日の仲値)として換算すると、次のようになる。
| 項目 | KLPGA | 日本女子ツアー |
|---|---|---|
| 対象シーズン | 2026年(開幕前発表) | 2025年(実績) |
| 試合数 | 31大会 | 36試合 |
| 賞金総額 | 347億ウォン(約37.8億円) | 43.8億円 |
| 1試合あたり | 11.2億ウォン(約1.22億円) | 約1.22億円 |
総額では日本女子ツアーが上回り、1試合あたりはほぼ同じ、という結果になる。「韓国の女子ツアーのほうが賞金が高い」という言い方をときどき見かけるが、少なくとも公表されている賞金総額を素直に換算するかぎり、そうはならない。差がついているのは試合数のほうである。
この比較には限界がある。KLPGAの2026年は開幕前の発表値で、シーズン中の大会追加や増額で動く(2024年は開幕前発表320億ウォンに対し確定値332億ウォン)。日本側は2025年の実績なので年がずれている。為替も日々動くため、換算値は目安として読んでほしい。
もうひとつ押さえておきたいのが、レギュラーツアーの外側の大きさだ。KLPGAの2024年は全ツアー合計で76大会・約362億ウォン、うちレギュラーツアーが31大会・約332億ウォンだった。差し引くと、下部ツアーだけで45大会・約30億ウォンが動いている計算になる。試合数で見れば、下部のほうが上部より多い。
なお、グラフには2009年から2014年と2020年に欠けがある。前者は協会の沿革ページにレギュラーツアーの賞金総額の記載がない年、後者は同ページの記載が翌年と重複しており採用を見送った年である。2015年には集計区分の変更が入っているため、それ以前と以降を1本の線として読むときは注意してほしい。
| 年 | 韓国の女子ツアー 年間賞金総額(KLPGA) | 出典 |
|---|---|---|
| 2005 | 30.6 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2006 | 45.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2007 | 55.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2008 | 87.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2015 | 185.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2016 | 211.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2017 | 207.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2018 | 206.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2019 | 253.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2021 | 269.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2022 | 283.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2023 | 318.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2024 | 332.0 | KLPGA公式サイト 연혁(沿革)ページ(年ごとのレギュラーツアー大会数と総賞金の記載) |
| 2025 | 346.0 | KLPGA公式プレスリリース(2025-12-24発表・2026年シーズン日程/2026年は31大会・総賞金347億ウォン、前シーズン実績として「2025시즌 31개 대회·총상금 346억 원」と記載) |
| 2026 | 347.0 | KLPGA公式プレスリリース(2025-12-24発表・2026年シーズン日程/2026年は31大会・総賞金347億ウォン、前シーズン実績として「2025시즌 31개 대회·총상금 346억 원」と記載) |
定義: KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)公式サイトの연혁(沿革)ページおよび公式プレスリリースに記載された、レギュラーツアー(정규투어)のシーズン賞金総額。ドリームツアー・ジャンプツアー・チャンピオンズツアーを含む전체투어(全ツアー)の総額とは別で、そちらは本系列に含まない。単位は億ウォン(억원)で、為替換算はしていない。
注: 2005-2008年は연혁ページの「상금순위대회」(賞金ランキング対象大会)の総額。2015年以降の「정규투어」(レギュラーツアー)と実質的に同じ範囲だが呼称・集計単位が異なる。
注: 2009-2014年は연혁ページにレギュラーツアーの賞金総額の記載がなく未収録。
注: 2020年は연혁ページの2020年欄の記載内容が2021年欄とまったく同一(2021年の出来事がそのまま2020年欄にも掲載)であり、公式ページ側の表記誤りと判断して未収録とした。
注: 2005-2024年は연혁ページの確定値。2025年は연혁ページが未更新(2026年8月10日時点で最新は2024年)のため、KLPGA公式プレスリリース「2026시즌 KLPGA 정규투어 일정 발표」(2025年12月24日)が前シーズン実績として記載した「2025시즌 31개 대회·총상금 346억 원」を採用した。
注: 2026年はKLPGA公式プレスリリース(2025年12月24日「2026시즌 KLPGA 정규투어 일정 발표」)のシーズン開幕前発表値で、シーズン進行中のため確定値ではない。開幕後の大会追加・増額により確定値と異なる場合がある(2025年は開幕前発表30大会・325億ウォン→確定31大会・346億ウォン、2024年は開幕前発表320億ウォン→연혁の確定値332億ウォン)。
韓国の女子ゴルフが選手を出し続けている、と言われる。その理由を性格や根性に求める説明はよく見かけるが、ここでは公表されている制度と数字だけを並べる。
KLPGAの会員は正会員・準会員・ティーチング会員・I-Tour会員・K-Tour会員・D-Tour会員に分かれ、出場できるツアーが会員区分ごとに決まっている。
| ツアー | 出場資格 |
|---|---|
| レギュラーツアー | 正会員 |
| ドリームツアー | 正会員、I-Tour会員 |
| ジャンプツアー | 準会員、ティーチング会員、I-Tour会員、理論教育修了者 |
この階段があるので、プロ資格を取った直後の選手にも出場できる試合がある。前の章で見たとおり、2024年は下部ツアーだけで45大会が開かれた計算になる。上のツアーに上がる前に、公式競技で年に何十試合も戦える環境があるということだ。
KLPGAは2025年から2026年にかけて、台湾・インドネシア・フィリピンで冬季の3大会からなるドリーム・ウィンターツアーを新設した。総賞金は113万ドルで、各大会にKLPGA選手の出場枠が50名ずつ設けられている。台湾大会は2026年のシード順位31位以降が対象で、レギュラーツアーで上位に入れなかった層に実戦の場を用意する設計になっている。
企業系の財団が、ジュニアに直接お金を出している。ゴルフゾン系のユウォンゴルフ財団の場合、公表されている奨学制度は次のとおりである。
| 制度 | 対象 | 規模 |
|---|---|---|
| 幼少年成績優秀奨学生 | 小学生のゴルフ選手 | 毎年20名前後、1人あたり年300万ウォン。うち2名以内に海外遠征訓練費 |
| 地域ゴルフ夢の木奨学生 | 大田・全北・済州の各協会に登録した小中高の選手 | 20名前後、3地域合計で1億2,000万ウォン |
| 希望の木特別奨学生 | 家庭環境が厳しく実力のある選手 | 毎年1〜2名、最長で高校3年まで |
選手が10歳前後の段階で、成績を条件に外部資金が入る回路が制度として存在する。日本にもジュニア支援はあるが、企業財団が小学生を名指しで毎年選ぶ形は一般的ではない。
よく語られる「親が家を売ってでも投資する」といった話については、家計の負担額を継続して集計した公的統計を今回は見つけられなかった。個々の選手や家族の証言はあっても、全体像を示す数字がない以上、ここでは断定しない。
2026年7月27日付の世界ランキングでは、上位30名のうち韓国の選手が8名を占めた(日本5名、米国5名)。上位20名では韓国5名である。国内の階段を上がった先に、世界ランキング上位という出口がつながっている。
韓国のゴルフ市場を語るうえで外せないのがスクリーンゴルフである。日本の屋内練習場とは位置づけが違い、18ホールを回る「ラウンド」がそのまま屋内で成立している。
最大手ゴルフゾンの公表値(2022年12月末基準)は次のとおり。
| 項目 | 2022年12月末 |
|---|---|
| 加盟店数 | 2,180店(2017年は652店) |
| 累計システム設置台数 | 37,438台 |
| 市場シェア | 61.90% |
| 統合会員数 | 436万人 |
| 年間ラウンド数 | 約8,700万ラウンド(1日あたり約24万ラウンド) |
| 売上高(連結) | 6,175億ウォン |
1日24万ラウンドという数字の意味を考えたい。1店舗あたりに直すと1日あたり約110ラウンド(24万÷2,180店で計算)。加盟店の多くは数打席規模なので、朝から夜まで回り続けている勘定になる。
前の章で見たKGAの利用実態を並べると、性格の違いが見える。実内スクリーンの利用は年14.5回・月17.6万ウォンで、ゴルフ場の年6.8回・月45.8万ウォンと比べると、頻度は約2.1倍、月あたりの支出は約38%である(14.5÷6.8と17.6÷45.8で計算)。回数を増やしながら支出を抑える選択肢として機能している。
市場側の数字も同じ方向を指す。2023年はコースでのプレーへの支出が7.7%減る一方、スクリーンゴルフへの支出は7.5%伸びて2兆3,590億ウォンになった。本源市場の28.9%がスクリーンである。
日本でも屋内施設は増えており、2025年には施設数で屋外の練習場を上回った。ただし日本の屋内施設は打席で球を打つ「練習」が中心で、韓国のように屋内で18ホールを回る文化が同じ重みを持っているとは言いにくい。同じ「インドア化」という言葉でも、練習の受け皿として増えているのか、ラウンドそのものの受け皿として増えているのかで、その先の市場の形は変わる。
韓国の例が示しているのは、屋内施設をプレーの代替として設計すると、コースの供給量に縛られずに市場を広げられる、という可能性である。断っておくと、これは韓国の実績から読み取れる筋道であって、日本で同じことが起きるという予測ではない。
ここまでに出てきた数字を、日本と並べて整理する。まず事実の側から。
| 論点 | 韓国 | 日本 |
|---|---|---|
| ゴルフ参加人口 | 624万人(2023年) | 480万人(2024年) |
| 女子ツアーの試合数 | 31大会(2026年・レギュラー) | 36試合(2025年) |
| 女子ツアーの1試合あたり賞金 | 約1.22億円 | 約1.22億円 |
| 女子ツアーの下部大会 | 45大会・約30億ウォン(2024年) | — |
| 市場に占めるプレー支出の比率 | 36.4%(2023年) | — |
2つ注意がある。参加人口は韓国が20歳以上70歳未満の成人を母集団にした調査、日本はレジャー白書系列で母集団が異なるため、率としては比べられない。1試合あたり賞金の円換算は2026年8月3日の為替を使った目安である。
事実の並べ方から先は解釈になるので、意見として分けて書く。
1つめ。上位ツアーの賞金より、下部ツアーの試合数のほうが先に効く。 韓国は下部だけで45大会がある。プロ資格を取った直後の選手が公式競技に出続けられるかどうかは、トップの賞金額とは別の問題で、選手層の厚さに直接効いてくる。日本の女子ツアーは上位ツアーの規模では韓国と拮抗しているので、差がつくとすればその下の層である。
2つめ。屋内施設を「練習」ではなく「プレー」として設計する余地がある。 日本の屋内施設は数のうえでは屋外を上回ったが、増えた分がラウンド体験の受け皿になっているかは別の話だ。韓国はそこを取りにいって2兆ウォン超の市場を作った。
3つめ。冬をあきらめない設計。 韓国は冬季に海外で下部ツアーの試合を作った。日本も冬にプレーできない地域を多く抱えており、同じ発想が使える余地はある。
この3点にはそれぞれ反論がある。
数字が言えるのはここまでで、この先は誰が投資するかという話になる。
属性ごとに分けて結論を書く。
女子ツアーのトップ選手にとって。 レギュラーツアーの1試合あたりの賞金は、韓国と日本でほぼ同水準だった。総額では試合数の多い日本女子ツアーが上回る。したがって「賞金を追って韓国へ」という説明は、少なくとも公表されている総額と試合数からは支持されない。実際には、賞金額ではなく成績をポイント化したメルセデス・ランキング(日本の女子ツアーの年間順位)やシード制度など、賞金以外の条件のほうが移籍判断を左右する。
プロを目指す層にとって。 差がはっきりしているのは下部ツアーの厚みである。韓国は資格区分ごとに出場できるツアーが分かれ、冬季にも海外で試合が組まれている。試合数という一点だけを見れば、韓国のほうが「戦い続けられる」環境にある。
市場を作る側にとって。 韓国が示したのは、コースの供給量に縛られずに参加人口を増やす方法があるということだ。ゴルフ場でのプレー支出が減った年に、スクリーンゴルフへの支出は伸びていた。参加の入口を屋内に置いた結果である。
一般のゴルファーにとって。 韓国ゴルファーの海外渡航先として日本は4番目に多く、経験者の3分の2が2023年に海外へ出ている。日本のゴルフ場にとって、韓国は最も近い需要である。
最後に。この記事は韓国と日本の比較に絞っており、米国との賞金格差は別の論点になる。ツアーの規模を米国と比べると、日本も韓国も同じ側に立つことになる。米国市場の側から見た構造は、米国ゴルフ市場を扱った記事にまとめてある。
出所によって2つの数字があります。大韓ゴルフ協会(KGA)の『2023韓国ゴルフ指標』では、2023年に1回以上ゴルフ活動に参加した人が624万人、参加率16.9%です(全国の20歳以上70歳未満の成人1万人を対象にした調査)。ユウォンゴルフ財団とソウル大学スポーツ産業研究センターの『韓国ゴルフ産業白書2024』では、2023年のゴルフ人口を700万人超としています。母集団と数え方が違うため、どちらかが誤りというわけではありません。
総額では日本女子ツアーが上回ります。KLPGAの2026年レギュラーツアーは31大会・総賞金347億ウォンで、100ウォン=10.88円(2026年8月3日の仲値)で換算すると約37.8億円です。日本女子ツアーの2025年の賞金総額はこれを上回っています。ただし1試合あたりで見ると、KLPGAが11.2億ウォン(約1.22億円)、日本女子ツアーが約1.22億円でほぼ同水準です。差がついているのは試合数のほうです。
公表されている制度から言えることは3つです。第1に、会員区分ごとに出場できるツアーが分かれていて、2024年は下部ツアーだけで45大会が開かれた計算になります。第2に、2025年からは冬季にも海外で3大会が組まれ、各大会にKLPGA選手の枠が50名ずつ設けられました。第3に、企業系財団が小学生の段階から成績を条件に奨学金を出しています。ただしこれらが強さの直接の原因だと断定できる検証データはありません。
最大手ゴルフゾンの公表値(2022年12月末基準)では、加盟店2,180店、累計システム設置台数37,438台、市場シェア61.90%、統合会員436万人、年間約8,700万ラウンド(1日あたり約24万ラウンド)です。市場規模で見ると、スクリーンゴルフへの支出は2023年に2兆3,590億ウォンで、プレーそのものへの支出(本源市場)の28.9%を占めます。
KGAの『2023韓国ゴルフ指標』によると、実内スクリーンは年14.5回・月平均17.6万ウォン、ゴルフ場は年6.8回・月平均45.8万ウォン、屋外練習場は年18.1回・月平均22.9万ウォンです。スクリーンはゴルフ場に対して頻度が約2.1倍、月あたりの支出が約38%という関係になります(14.5÷6.8、17.6÷45.8で計算)。
レギュラーツアー、ドリームツアー、ジャンプツアー、チャンピオンズツアーなどがあり、出場資格が会員区分で決まっています。KLPGA公式の案内では、レギュラーツアーは正会員、ドリームツアーは正会員とI-Tour会員、ジャンプツアーは準会員・ティーチング会員・I-Tour会員・理論教育修了者が対象です。会員区分は正会員、準会員、ティーチング会員、I-Tour会員、K-Tour会員、D-Tour会員に分かれています。
2026年7月27日付の女子世界ランキングでは、上位30名のうち韓国の選手が8名を占めています(日本5名、米国5名)。上位20名では韓国5名です。
そのままの移植は難しいと考えられます。韓国は人口が都市に集中していて屋内施設の密度を上げやすく、スクリーンゴルフは1社が市場の約6割を握る構造の上に普及しました。日本はゴルフ場が全国に分散しており、事業者の構成も違います。一方で、下部ツアーの試合数を増やす、冬季に試合を作る、屋内施設をラウンド体験の場として設計するといった個別の論点は、条件の違いを踏まえたうえで検討する価値があります。
最終更新: 2026-08-03