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ゴルフ会員権のトラブルと注意点

ゴルフ会員権で最も大きなリスクは、ゴルフ場の経営が破綻して預託金が大幅にカットされることです。過去には、民事再生で預託金の8割・9割超がカットされた例もあります。このページでは、倒産・民事再生で会員権がどうなるかを実例で示し、追加募集による希薄化や悪質業者の見分け方まで、買う前に知っておきたい注意点を中立にまとめます。

この記事の要点(先に結論)

  • 会員権の最大のリスクは、ゴルフ場の経営破綻(民事再生・破産)で預託金が大幅にカットされることです。
  • 実例として、十和田国際カントリークラブは2016年の民事再生で預託金を85%カット(15%弁済)、池田カンツリー倶楽部は2020年認可の再生計画で96.5%カット(3.5%弁済)となりました。
  • 民事再生ではコースは存続しプレー権は残りますが、預託金は相場程度まで大きく削られます。破産すれば預託金はほとんど戻らず、プレー権も失う恐れがあります。
  • 追加募集(会員の増員)で、予約の取りやすさなどのメリットが薄まることもあります。
  • 業者選びは、相場より極端な価格・契約を急かす・手数料が不明瞭といった兆候に注意し、KGKなど組合加盟の業者かを確認しましょう。

最大のリスクは経営破綻による預託金カット

会員権のトラブルで最も深刻なのが、ゴルフ場の運営会社が経営破綻するケースです。預託金会員制では、入会時に預けた預託金の返還を請求できる権利を持っていますが、運営会社が破綻すると、この預託金が大きく減らされます。

法律事務所の解説によれば、運営会社が民事再生を申し立てると、会員に対しては相場価格程度まで預託金をカットする再生計画が示されるのが一般的です。民事再生法では、債権額の2分の1以上の賛成があれば、8割カットのような厳しい内容でも、反対した会員を含めて拘束されます。もし再生計画がまとまらず破産に至れば、会員はプレー権も失い、預託金もほとんど戻らないという最悪の結果になり得ます。

実例:民事再生で預託金はどれだけカットされたか

実際に起きた民事再生の例を見ると、預託金のカット率の大きさが分かります。

十和田国際カントリークラブ(青森県): 運営する青森県観光開発が2016年(平成28年)4月に東京地裁へ民事再生を申請し、同年11月に再生計画が認可されました。会員の預託金は85%カット・15%弁済とされ、退会する会員には15%を一括弁済、継続する会員には15%を新たな預託金とする新証券が発行されました。スポンサーは下北スリーハンドレッドゴルフクラブでした。

池田カンツリー倶楽部(大阪府): 運営する池田開発が2019年12月2日に大阪地裁へ民事再生を申請(負債総額は約104億円、債権者は約3,000名)。2020年11月18日に認可された再生計画では、債権額の96.5%カット・3.5%弁済(残り3.5%を認可確定後3か月以内に一括弁済)とされ、会員は預託金の額面がない、いわゆるプレー会員権として資格を継続しました。スポンサーはパシフィックゴルフマネージメント(PGM)です。

いずれも、預けた預託金の大部分が戻らなかったことが分かります。会員権を「資産」として見るとき、この破綻リスクは必ず頭に入れておく必要があります。

民事再生と破産の違い

経営破綻の処理には、大きく民事再生と破産があり、会員への影響が異なります。

項目 民事再生 破産
コースの存続 存続する(再建型) 清算され、なくなることが多い
プレー権 残ることが多い 失うことが多い
預託金 相場程度まで大幅カット ほとんど戻らないことが多い
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民事再生は、コースを残して再建するために、預託金を相場程度までカットして経営を立て直す手続きです。会員にとっては「プレーは続けられるが、預けたお金の大半は戻らない」という結果になりがちです。破産はさらに厳しく、コースそのものが清算されるとプレー権も失いかねません。

追加募集による希薄化にも注意

倒産ほど深刻ではないものの、見落とされやすいのが「追加募集による希薄化」です。ゴルフ場が資金を確保するために会員を追加募集すると、会員数が増え、1人あたりの予約の取りやすさや、コースの空き具合などのメリットが薄まることがあります。

購入を検討する際は、次のような情報も確認しておくと安心です。

  • 会員の募集を停止しているか、追加募集を続けているか
  • 名義書換を停止していないか
  • 据置期間の延長が行われていないか

これらは経営の健全性を映すサインでもあります。

悪質業者・トラブルの兆候と中立な業者選び

会員権の売買では、業者選びもトラブルの分かれ目になります。次のような兆候には注意しましょう。

  • 相場より極端に安い(または高い)価格を提示する
  • 契約を強く急かす
  • 手数料や諸費用の内訳が不明瞭
  • どの組合にも加盟していない

中立な選び方としては、特定の業者を勧めるのではなく、KGK(関東ゴルフ会員権取引業協同組合/関東経済産業局の認可団体・約150社が加盟)や、関西の関西ゴルフ会員権取引業協同組合など、組合に加盟している業者かどうかを確認するのが基本です。組合員は入会審査を経ており、取引の透明性を重視しています。

買う前・持っている間には、次をチェックリストとして使ってください。

  • 運営会社の経営状態(募集・名義書換の停止、据置期間の延長の有無)
  • 預託金と現在の相場の関係
  • 業者が組合に加盟しているか
  • 名義書換料・年会費などの費用と、退会の条件

よくある質問

ゴルフ場が倒産したら預託金はどうなりますか?

民事再生では、預託金が相場程度まで大幅にカットされることが多いです。実例では、預託金の85%(十和田国際CC・2016年)、96.5%(池田CC・2020年認可)がカットされました。破産に至ると、預託金はほとんど戻らず、プレー権も失う恐れがあります。

民事再生と破産はどう違いますか?

民事再生はコースを残して再建する手続きで、プレー権は残ることが多い一方、預託金は大幅にカットされます。破産は清算手続きで、コースがなくなると預託金もプレー権も失うことが多くなります。

追加募集とは何ですか?

ゴルフ場が資金確保のために会員を追加で募集することです。会員数が増えると、予約の取りやすさなど1人あたりのメリットが薄まる場合があります。

悪質な業者を避けるにはどうすればいいですか?

相場より極端な価格、契約を急かす、手数料が不明瞭、といった兆候に注意してください。KGKなどの組合に加盟している業者かどうかを確認するのが中立で確実な方法です。

買う前に何を確認すべきですか?

運営会社の経営状態(募集・名義書換の停止、据置期間の延長の有無)、預託金と相場の関係、業者の組合加盟、名義書換料・年会費・退会条件などを確認しましょう。

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出典

最終更新: 2026-07-11