- 中空ボディとタングステンウエイトで低く深い重心設計
- 2023年モデルは新コアテックフェースで飛距離に特化
- 2019年モデルはカスタム専用のオーダーモデル
Mizuno Pro FLI-HIは、Mizuno Proアイアンのロング側を置き換える中空アイアン型ユーティリティ。操作性を突き詰めたカスタム専用の2019年モデルと、新コアテックフェースで飛距離に振った2023年モデルを比較し、JPX FLI-HIとの住み分けまで整理する。
FLI-HIは2001年発売の初代T-ZOID FLI-HIから続く、アイアン型ユーティリティとしてもっとも歴史の長い系譜だ。ミズノFLI-HI、MP FLI-HIとシリーズ名を変えながら「高く飛ぶ」という称号を受け継ぎ、Mizuno Proの名を冠した本機はその現代版にあたる。打感と操作性を最優先するMizuno Proのセット上端でロングアイアンを置き換える役割を担い、ティーショットからも使えるドライビングアイアンとしての性格を持つ。
2019年モデルはカスタム専用のオーダーモデルとして登場した。ボディはソフトステンレススチール(SUS431)精密鋳造、フェースはクロムモリブデン鋼(SCM435)精密鍛造で、キャビティ部にタングステンウエイトを配する。ロフトは19度の#3から25度の#5までをカバーし、軟らかいステンレスボディはネックを曲げてロフトやライ角を調整できるため、手持ちのアイアンやウッドとの距離の階段を整えられる。2023年モデルは19度の#3と21.5度の#4の2番手構成で、ライ角は59.5度と60.0度に設定されている。
2023年モデルは、フェース部・本体ともにニッケル・クロムモリブデン鋼の精密鋳造となり、キャビティ部にタングステンウエイトを備える。フェースの中心部を厚く周辺部を薄くしてたわみを増幅させる新コアテックフェースで反発エリアを広げ、飛距離性能に振ったとメーカーが説明している。トップブレードに触らずにフェース面を溶接できるようになり、ブラックトップエッジで顔つきを引き締めた点も見どころだ。
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | バウンス角 | ライ角 | フェースプログレッション |
|---|---|---|---|---|---|
| #3 | 19.0° | ✕ | -° | 59.5° | 2.7mm |
| #4 | 21.5° | ✕ | 1.0° | 60.0° | 2.8mm |
| シャフト名 | フレックス | バランス | クラブ重量 (g) | シャフト重量 (g) | トルク |
|---|---|---|---|---|---|
| OT IRON 95 | S | D2 | 399 g (#4) | - | - |
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | バウンス角 | ライ角 | フェースプログレッション |
|---|---|---|---|---|---|
| #3 | 19.0° | ✕ | -° | -° | - |
| #5 | 25.0° | ✕ | -° | -° | - |
| シャフト名 | フレックス | バランス | クラブ重量 (g) | シャフト重量 (g) | トルク |
|---|---|---|---|---|---|
| N S PRO 950GH NEO | S | - | 410 g (#5) | 98.0 g | 1.7 |
球筋を自在に操りたい上級者に向くのは2019年モデルだ。トップブレードの厚みがMizuno Proアイアンの4番と同じになるよう設計され、構えた瞬間の情報量はアイアンそのもの。プロゴルファーの高橋良明は「ユーティリティの次元を完全に超えた抜けのよさ」と評しつつ、使いこなすにはHS45m/s前後のパワーが要る難しいクラブだと国内メディアの試打で指摘している。
飛距離とやさしさを両立させたいなら2023年モデル。クラブフィッターの小倉勇人は、構造はMizuno Pro 245アイアンに似ながら重心距離が長く直進性を高めた仕様で、アイアンより少しやさしいと紹介している。純正の90g台カーボンはアイアンとフェアウェイウッドをつなぐ重量帯で、スチールアイアンからの流れも作りやすい。オフセットがほとんどないストレートに近い形状なので、つかまりは欲しいがグースネックが苦手という層にも噛み合う。
そもそも球を上げる作業を楽にしたいなら、同じアイアン型でもJPX FLI-HIユーティリティのほうが現実的だ。19度から28度までロフト帯が広く、ウエーブテクノロジーソールで拾いやすさに振った設計のため、ロングアイアンが上がらない層はJPX系のほうが素直にキャリーを稼げる。Mizuno Pro FLI-HIは「ロングアイアンをそれなりに打てる人が、高さと安定性だけを足す」ためのクラブだと考えたい。
ウッド型ユーティリティとの住み分けも明快で、大きなヘッドで最大限の救済が欲しいならウッド型、アイアンの流れと縦の距離感を優先するならFLI-HI系になる。なお2025年には仕上げと技術を一新したMizuno Pro FLI-HIユーティリティーが加わっている。2019年モデルは操作性、2023年モデルは飛距離と直進性、そして中古で価格重視なら2019年モデルという順で候補を絞るとぶれない。
| モデル | 飛距離 | 弾道 | 操作性 | 寛容性 | 打感 | ひと言 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Mizuno Pro FLI-HIユーティリティ(2019) | ○ | 中 | ◎ | △ | 軟らかめ | 操作性を突き詰めたカスタム専用機 |
| Mizuno Pro FLI-HIユーティリティ(2023) | ◎ | 中-中高 | ○ | ○ | 軟らかめ | 飛距離と直進性に振った現行寄り世代 |
2世代に共通するのは、中空でありながら軟鉄鍛造アイアンに近い軟らかい手応えと、幅が狭めで丸みを帯びたソールがもたらす抜けの良さ。方向性を変えたのは設計の重心だ。2019年モデルはトゥ側のタングステンで慣性モーメントを高めつつ、あくまで狙って操るクラブに徹する。対して2023年モデルはフェース素材と構造を刷新して反発エリアを広げ、重心距離を長くとって直進性を高めた。同じ名前でも、前者は操作の道具、後者は飛ばして狙う道具という理解が近い。
市場全クラブの中でこのモデルがどこに位置するか(赤=このモデル)
ストレート・低弾道 タイプ
市場全体の分布における位置(赤=このモデルの該当ビン)
39位/全825本 (5%・重め)
273位/全441本 (62%・普通)
同ユーティリティカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
市場全体の分布における位置(赤=このモデルの該当ビン)
同ユーティリティカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
77位/全166モデル (46%・普通)
| モデル | 👍 良い点 | 👎 気になる点 |
|---|---|---|
| Mizuno Pro FLI-HIユーティリティ(2019) |
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| Mizuno Pro FLI-HIユーティリティ(2023) |
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