- 新コアテックフェースで反発エリアを拡大
- 新L字フェース構造で打球面下部までたわむ
- 24x世代で唯一のドライビングアイアン
Mizuno Pro FLI-HIアイアンは2023年9月15日発売の中空ドライビングアイアン。ニッケル・クロムモリブデン鋼と新コアテックフェースで反発エリアを広げ、24x世代のアイアンセットのロング側を置き換える。番手は#3と#4の2本で、標準シャフトは90g台のカーボン1種類だ。
Mizuno Pro FLI-HIアイアンは、241・243・245の3機種と同じ2023年9月15日に加わった、24x世代で唯一のドライビングアイアンだ。メーカーは「やさしく飛ばせる」をコンセプトに掲げ、Mizuno Proのアイアンセットの上端に足してロングアイアンを置き換える役割を与えている。FLI-HIは2001年発売の初代T-ZOID FLI-HIから続くアイアン型ユーティリティの系譜で、シリーズ名が変わっても「高く飛ぶ」という称号は代々受け継がれてきた。アイアンの流れを崩さないまま、高さと安定性だけを足すのが本機の仕事になる。
番手は19度の#3と21.5度の#4の2本のみ。ライ角は59.5度と60.0度で、いずれもアイアンのロング側を置き換える前提の設定になっている。ロフト・ライ角・長さは前作の2021年モデルから据え置かれ、変わったのは中身と顔つきだ。標準シャフトは90g台のOT iron 95カーボン1種類で、前作より重くなったことでスイング軌道が安定したと国内の試打サイトが評している。クラブフィッターの小倉勇人も、アイアンとフェアウェイウッドをつなぐ重量帯としてちょうどよく、それが扱いやすさにつながると紹介している。
フェース部・本体ともにニッケル・クロムモリブデン鋼の精密鋳造で、キャビティ部にタングステンウエイトを収める中空構造。フェース中心部を厚く周辺部をさらに薄くしてたわみを増幅させる新コアテックフェースで反発エリアを広げ、飛距離性能に振ったとメーカーが説明している。新L字フェース構造により打球面下部までたわみやすくした点も前作からの変更点だ。仕上げはニッケルクロムメッキ・サテンのブラックIP。
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | ライ角 | フェースプログレッション |
|---|---|---|---|---|
| #3 | 19.0° | ✕ | 59.5° | 2.7mm |
| #4 | 21.5° | ✕ | 60.0° | 2.8mm |
| シャフト名 | フレックス | バランス | シャフト重量 (g) | トルク |
|---|---|---|---|---|
| OT IRON 95 | S | D2 | - | - |
いま3番や4番アイアンを入れているが、もう少しだけ高さと安定感が欲しい層に本機はまっすぐ刺さる。ロフトは立っていても中空の低く深い重心が球を持ち上げてくれるため、ロングアイアンをキャリーで運ぶ緊張感から解放される。芝の上から打ちやすくラインが出しやすいと国内の試打サイトも評しており、狭いホールのティーショットや長いパー5の第2打で頼れる。
アイアンの顔つきと縦の距離感を守りたい人にも噛み合う。小倉勇人は、フェース素材が変わって硬くなると思いきや逆に軟らかく感じたと述べ、フェース面に乗る気持ちいい打感でアイアン型ユーティリティを探す人に薦めたいと評している。オフセットがほとんどないストレートに近い形状なので、つかまりは欲しいがグースネックだとうまく構えられないという層にも向く。
一方で万人向けではない。つかまりは控えめなのに見た目のロフトが立って見えるため、体が反応してつかまえにいくと軌道が乱れると国内の試打サイトが指摘している。ロングアイアンをこすってしまう人やスライス傾向の人には荷が重いクラブで、平均以上のヘッドスピードと中級者以上の技量が前提になる。
住み分けは4段構えで考えるとぶれない。同じFLI-HIでも、販売上「ユーティリティ単品」として並ぶ本機をアイアンセットの上端として組むならMizuno Pro FLI-HI、ウッドとアイアンの中間を1本で埋める道具として見るならユーティリティ枠という違いに過ぎず、中身は同じクラブだ。球を上げる作業自体を楽にしたいならJPX FLI-HIのほうが現実的で、19度から28度までロフト帯が広くウエーブテクノロジーソールで拾いやすさに振ってある。大きなヘッドで最大限の救済が欲しいならウッド型ユーティリティ、ロングアイアンの操作性をそのまま残したいなら241や243のロング番手が答えになる。
世代で迷うなら、前作の2021年モデルはマレージングフェース由来の強い弾き感が持ち味で、軟らかい打感とフェース下部のミスへの強さを求めるなら2023年モデルに分がある。なお2025年には仕上げと技術を一新したMizuno Pro FLI-HIユーティリティーが加わっており、最新世代を狙うならそちらも比較対象になる。
| モデル | 飛距離 | 弾道 | 操作性 | 寛容性 | 打感 | ひと言 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Mizuno Pro FLI-HIアイアン(2023) | ◎ | 中-中高 | ○ | ○ | 軟らかめ | アイアンの流れで振れるドライビングアイアン |
| Mizuno Pro FLI-HIアイアン(2021・前作) | ○ | 中 | ○ | △ | 弾き感が強め | マレージングフェースで初速に振った前世代 |
| Mizuno Pro 245アイアン(参考) | ◎ | 中-高 | ○ | ◎ | 詰まった手応え | セットで組む中空のプレイヤーズディスタンス |
| JPX FLI-HIユーティリティー(参考) | ○ | 中高-高 | △ | ◎ | マイルド | 拾いやすさに振ったやさしいアイアン型 |
| ウッド型ユーティリティ(参考) | ○ | 高 | △ | ◎ | 軽快 | 最大限の救済を優先する人の選択肢 |
本機の立ち位置は「ロングアイアンの代わり」であって「ウッド型ユーティリティの代わり」ではない。中空とタングステンで重心を低く深くしているため球は適度に上がるが、ウッド型のようにポンと浮くクラブではないからだ。小倉勇人は構造がMizuno Pro 245アイアンに似ていると指摘したうえで、FLI-HIのほうが重心距離が長く直進性を高めた仕様だと紹介している。狙った高さで運び、縦と横のブレを詰めるための道具だと考えたい。
市場全体の分布における位置(赤=このモデルの該当ビン)
同アイアンカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
| モデル | 👍 良い点 | 👎 気になる点 |
|---|---|---|
| Mizuno Pro FLI-HIアイアン(2023) |
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| Mizuno Pro FLI-HIアイアン(2021・前作) |
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| JPX FLI-HIユーティリティー(比較) |
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