- ロングアイアンの代わりを担うJPX系のUT
- 高弾道で止める深重心設計をミズノが公表
- 蛇腹溝のウエーブテクノロジーソールを採用
JPX FLI-HIユーティリティーは2022年9月にJPX 923アイアンと同時に発売された、ロングアイアンの代わりを担うJPX系のユーティリティ。ミズノは高弾道で止まる弾道を追求した深重心設計と公表し、番手ごとにヘッド形状と重心の深さを変えてアイアンへ滑らかにつなげる。
JPX FLI-HIユーティリティーは2022年9月にJPX 923アイアンと同時に発売された、JPX系のユーティリティだ。アイアンのラインナップに属する一機種ではなく、その脇を固める別枠のクラブとして案内されている。ミズノは「高弾道で止まる弾道を追求した、深重心設計のユーティリティ」と公表しており、狙いはロングアイアンが苦手な層とヘッドスピードが速くない層の受け皿になることにある。仕上げはソールもフェースもクラウンも黒で統一される。
特徴的なのは番手ごとに性格を変えている点だ。ロフトが立った番手はシャロー形状にして重心を深く取り、ロフトが寝るほど重心を浅くしてアイアンに近い形へ寄せていく。さらに通常のユーティリティより短いクラブ長にしてアイアンとの連動を高めている。20度から29度まで4本が揃い、ヘッド体積も立った番手の115ccから寝た番手の100ccへと段階的に小さくなる構成だ。
本体はソフトステンレススチールSUS431、フェースはステンレススチールSUS630で、いずれも精密鋳造。ソールには蛇腹状の溝を刻んだウエーブテクノロジーソールを備え、芯を広げて打点がずれたときの初速の落ち込みを抑える役割を担う。純正シャフトは軽量カーボンの22 MFUSION iと軽量スチールのN.S.PRO 950GH neoが用意される。
| 番手 | ロフト角 | 左利き対応 | ライ角 | ヘッド体積 |
|---|---|---|---|---|
| #3 | 20.0° | ✕ | 59.25° | 115cm³ |
| #4 | 23.0° | ✕ | 60.0° | 110cm³ |
| #5 | 26.0° | ✕ | 60.75° | 105cm³ |
| #6 | 29.0° | ✕ | 61.5° | 100cm³ |
| シャフト名 | 素材 | 番手 | フレックス | バランス | クラブ重量 (g) | シャフト重量 (g) | トルク | キックポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 22 MFUSION i UTILITY | カーボン | 3-6 | R | C9 | 343 g (#4) | 51.0 g | - | - |
| シャフト名 | フレックス | バランス | クラブ重量 (g) | シャフト重量 (g) | トルク |
|---|---|---|---|---|---|
| N S PRO 950GH NEO | S | C9 | 393 g (#4) | 98.0 g | 1.7 |
まずロングアイアンが苦手な層。3番・4番アイアンが上がらない、グリーンで止まらないという悩みに対して、ウッド型のヘッドで重心を深く取り高い球で止めにいくのがこのクラブの答えだ。通常のユーティリティより短い長さに抑えてあるので、アイアンからの流れも途切れにくい。
ヘッドスピードが速くない層にも向く。ロフトが立った番手ほどシャロー形状にして重心を深く取る設計で、強く叩かなくても球が浮いてくれる。ソールの蛇腹状の溝が打点のずれを補う役割も担うため、ミスへの許容も広く取られている。
ユーティリティ自体が苦手な層にも試す価値がある。クラブフィッターの小倉勇人は、フェースプログレッションがそれほど大きくないぶん構えやすく、アイアン型・ウッド型どちらの振り方をする人でもミートポイントが揃いやすいと評している。非常に拾いやすいという評価がこのクラブの核になっている。
一方で万人向けではない。つかまりが強いタイプではなく、右に逃げやすい層はもっとつかまりの良いモデルを探したほうがよいと同じフィッターが指摘している。手応えが非常に敏感で戸惑うゴルファーもいるかもしれない、との国内メディアの試打評もある。
ミズノ内の住み分けが最も重要だ。名前の似たMizuno Pro FLI-HIは、ミズノ自身がユーティリティではなくドライビングアイアンと呼ぶ別物で、アイアン型のヘッドにオフセットをほとんど持たせず、クロムモリブデン鋼とタングステンウエイトで組んだアスリート向けになる。ロフトも19度前後の2本に絞られ、狙って打ちにいける層のためのクラブだ。対してJPX FLI-HIは20度から29度まで4本を揃え、発売時の価格設定もはっきり抑えられていて、やさしさで選ぶ層の受け皿になっている。球を高く上げて止めたいならJPX FLI-HI、ロングアイアンの延長として操りたいならMizuno Pro FLI-HIという分け方が実態に近い。
| モデル | 飛距離 | 弾道 | 操作性 | 寛容性 | 打感 | ひと言 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| JPX FLI-HI 20度 | ◎ | 中-高 | ○ | ◎ | 弾き感 | シャロー深重心の最も立った番手 |
| JPX FLI-HI 23度 | ○ | 中-高 | ◎ | ◎ | 弾き感 | 強い球が出る主力帯 |
| JPX FLI-HI 26度 | ○ | 中-高 | ◎ | ○ | クリア | アイアン寄りで拾いやすい |
| JPX FLI-HI 29度 | △ | 高 | ◎ | ○ | クリア | ロングアイアンの直接の置き換え |
表は同シリーズ内の相対比較で、絶対値ではない。番手ごとに重心の深さとヘッド形状を変えている影響で、シリーズ内の性格差はかなり大きい。国内メディアの試打では、立った番手はユーティリティとして独立した機能を優先しており、寝た番手はアイアンの代わりとしてやさしい、と評されている。同じ名前でも別のクラブというくらい役割が違うため、セットのどこを埋めたいのかを先に決めたい。ロフトが多いほど上がるという単純な作りではなく、その分コントロールしやすいという指摘もある。
市場全クラブの中でこのモデルがどこに位置するか(赤=このモデル)
ドロー寄り・中弾道 タイプ
市場全体の分布における位置(赤=このモデルの該当ビン)
230位/全824本 (28%・重め)
52位/全440本 (12%・大きい)
232位/全305本 (76%・小さい)
同ユーティリティカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
| モデル | 👍 良い点 | 👎 気になる点 |
|---|---|---|
| JPX FLI-HI 20・23度 |
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| JPX FLI-HI 26・29度 |
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| JPX FLI-HI(顔つき・打感) |
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