- ピン史上屈指のシャープでコンパクトなヘッド形状
- トゥのタングステンで小顔ながら高い慣性モーメントを確保
- 番手ごとに太さが変わるスタビライジングバーで弾道を最適化
S55アイアンは、ピン史上でも屈指のシャープでコンパクトなヘッドをまとった上級者向けブレード。剃刀のように薄いトップラインと小さなオフセットで構えやすさを磨きつつ、トゥのタングステンとスタビライジングバーで小ぶりなヘッドに似合わぬやさしさを両立した一本だ。
S55アイアンは2013年に発表された、ピンのSシリーズ(プロ・上級者向けブレード系)の一角。前作S56から約3年ぶりのモデルチェンジで、発売後にはババ・ワトソンやアンヘル・カブレラら多くの契約プロが使用クラブに選んだツアー仕様のブレードだ。トップブレードはS56よりさらに薄くなり、ネックもストレートに近づいている。
見た目は薄刃のブレードながら、バックフェースのインサート挿入エリア(CTP)を広げ、キャビティ部をわずかに薄く整形することで、シャープな顔つきからは想像しにくい寛容性を確保している。トゥ部には高比重のタングステンウェイトを仕込み、小ぶりなヘッドに高い慣性モーメントをもたらしている点が、いわゆる「やさしいブレード」と呼ばれるゆえんだ。
バックフェースには番手ごとに太さの異なるスタビライジングバーを配し、ロングアイアンは細くしてスプリング効果と高弾道を、ショートアイアンは太くしてスピンの効いた抑え弾道を生む。インサートは従来より柔らかなエラストマー素材に変更され、ステンレスながらマイルドな打感と打音を実現している。
| 番手 | 左利き対応 |
|---|---|
| #3 | ✕ |
| #4 | ✕ |
| #5 | ✕ |
| #6 | ✕ |
| #7 | ✕ |
| #8 | ✕ |
| #9 | ✕ |
| #PW | ✕ |
S55が最も向くのは、薄刃のブレード形状を構えたうえで弾道を自在に操りたい上級者層だ。ソール幅が狭く重心が浅いぶんミスには敏感で、芯で捉える技術がある人ほど操作性の高さを引き出せるモデルといえる。フェードとドローの打ち分けや、フラッグを狙ったスピンコントロールを重視する人に第一候補となる。
一方で、薄刃のブレードに見えて同時期のマッスルバックよりは球が上がりやすく寛容なため、ハーフキャビティからのステップアップを考える中上級者にも現実的な選択肢になる。トゥのタングステンが小顔ながらミスを軽減してくれるので、見た目の難しさほど身構える必要はない。
逆に、芯を外した際の飛距離ロスを最小限にしたい初〜中級者や、とにかくやさしさを優先したい層には、より重心が深くソール幅の広いピンのG系アイアンの方が安心感は上だ。S55はやさしさより操作性と打感を取りにいく一本として位置づけると選びやすい。同じSシリーズの中でも、S55はもっともシャープな顔と狭いソールを持つので、構えやすさとシビアさのバランスを実物で確認してから選びたい。
| 番手帯 | 飛距離 | 弾道 | 操作性 | 寛容性 | 打感 | ひと言 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ロングアイアン (#3-#5) | ○ | 中-高 | ○ | △ | マイルド | 細いバーで上がりやすさを補強 |
| ミドルアイアン (#6-#7) | ○ | 中 | ◎ | △ | マイルド | 操作性が光る中核番手 |
| ショートアイアン (#8-PW) | - | 中-低 | ◎ | ○ | マイルド | スピンの効いた抑え弾道 |
Sシリーズの中でもソール幅がもっとも狭く重心が浅い設計のため、ミスへの許容はシビアな一方、意図した弾道を打ち分けやすい操作性が最大の持ち味。番手ごとにスタビライジングバーの太さを変えることで、ロングは上げやすく、ショートは止めやすいという理想的な番手ごとの役割分担を狙っている。
市場全体の分布における位置(赤=このモデルの該当ビン)
同アイアンカテゴリの市場価格における位置(赤=このモデル)
250位/全374モデル (67%・普通)
| 評価軸 | 👍 良い点 | 👎 気になる点 |
|---|---|---|
| 形状・構えやすさ |
|
|
| 打感・弾道 |
|
|
| 実戦性能 |
|
|